デッド or キル

原題は'Would You Rather'。ブリタニー・スノウ主演のスリラー映画です。共演が結構豪華で、ジェフリー・コムズ、ジョン・ハード、エディ・スティープルズにサーシャ・グレイ。監督はよく知らない人です。

病気の弟を抱え、金の工面に苦しんでいたアイリスに、ある財団から救いの手が。それは財団を運営する富豪の邸宅に集まり、あるゲームに参加するのが条件だった。悩んだ末に邸宅に赴くアイリス。彼女を含め、八人の男女が集められて…。

邸宅で行われる“ゲーム”とは、Aか?Bか?という選択ゲーム。もちろんそれが無理難題で、富豪役のジェフリー・コムズとバカ息子がニヤニヤしながら、“1億欲しいのか!”とは言わないけれども、貧乏人をいたぶっていくという、まぁ典型的なシチュエーションスリラーな展開です。

で、設定自体は典型的、ありきたりなんですが、演出の方が最近よくあるアホみたいなショックシーンの連続!というのの真逆の、地に足が着いたというか、ぶっちゃけ地味なテイスト。

序盤の選択で、鞭打ちか?アイスピックで刺すか?というのがあるんですが、派手さは無いものの、見せ方が上手ければリアルな痛さが感じられると思うんですよ。ところが、本作はそれをちゃんと見せない。だから、かなりえっ?って気分に。

これで、ゲーム参加者それぞれの背景の掘り下げや心の変化、あるいはもの凄く意外性のあるストーリー展開があれば、地味ながら良作、まるで舞台劇のような…という誉め方も出来るんですが、本作にはそれも無い…*1

そんな感じで、これだけのキャストが集まった割りには終始地味な凡作でした。IMDbの評価がそこそこ良いのが不思議。アメリカ人にはピンと来る部分があるのかしら?

*1:オチはちょっと考えてあったけど。