フローズン・ライター

原題は'Below Zero'。脚本家が主人公の映画をもう一本紹介。エドワード・ファーロング主演の監禁スリラーです。共演はマイケル・ベリーマン!

新作ホラー映画の執筆のために、プロットと同じ田舎の精肉場に閉じ込めて貰った脚本家のジャック。早速キーボードを打ち始めたのだが、隣の部屋から奇妙な物音が聞こえてきて…。

主人公が書くホラー映画の内容は、自動車事故を起こした主人公が近くの精肉場に助けを求めたものの閉じ込められてしまい、更に外にはマイケル・ベリーマン扮する不気味な解体屋が…というお話。この劇中劇の主人公もファーロングが演じていて、メソッド演技ならぬメソッドライティングをしている本編と切り替わりながら、話が重なったりナニしたりして進んでいくという構成です。

書き出すと複雑な感じですが、その辺はちゃんと整理されていて、見ていてこんがらがる事は無かった(混乱するくらいが良かった気もしますが)。伏線もちゃんと回収してるし、オチも考えてある。

ただ、精肉場ならではの低い室温というのが緊迫感を増幅させるミソのはずなんだけど、その辺が上手く絵的に見せられてない気はしました。怖さ、不気味さの方もベリーマンのあの風貌頼みという感じで、スリラー映画としてイマイチ盛り上がり切れない。

まぁでも、ファーロングの近作の中ではかなりマシな方かな。凡作といえば凡作だけど。