殺戮島 ザ・バトルロワイアル

12/2レンタルリリース インターフィルム

原題は'Новая Земля'(英題'Terra Nova')。「父、帰る」のコンスタンティン・ラヴロネンコが主演したロシア製サバイバルアクションです。共演は「フェアウェル さらば、哀しみのスパイ」のインゲボルガ・ダクネイト、ハリウッドから黒人俳優タイニー・リスターも参戦。監督は聞いた事の無い人です。

全世界で死刑制度が撤廃された近未来。終身刑に変わった囚人たちをシベリアの先、北極圏にある絶海の無人島に集め、集団生活をおこなわせる実験がスタートする。まずロシアの凶悪犯罪者たちが送られたのだが、いきなり三ヶ月分の生活物資を巡っての抗争が始まる! その隙を見て元パイロットのジーリンは一人で島の奥地へ入り、孤独なサバイバル生活を始めたのだが…。

冬になり、野営するのがが苦しくなった主人公とその仲間。仕方なく居住地へ帰ると、そこは持つ者が持たざる者たちを支配する、まさに地獄と化していた! 持たざる者に与えられる食料は“ゲーム”に負けた者の肉!! そう、人肉!!!

こんなあらすじとメーカーによる日本版の予告編を見た段階では、ロシア映画らしい大味で勢いだけはある大バトル映画を想像してたんですが、これが意外にちゃんとした作りの作品でした(プロデューサーは浅野忠信の「モンゴル」にも参加してた人)。前半は、まるで「パピヨン」の終盤みたいな雰囲気だし、中盤のサバイバルゲームの辺りも、殺人シーンや食人シーンも当然あるものの、人間ドラマとしての演出を忘れていない。そしてラストは…。

逆に言うと、単なるアクション映画なら目を潰れたような、設定の粗や描写の物足りなさが気になったりはしました。

とは言え、ラストも結構悪くないし、何よりイイ顔オヤジたちの大喧嘩がたっぷり見られるから、それなりに楽しめる作品ではないかと思います。

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