クリムゾン

クリムゾン [DVD]

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原題は'Kemper'。海外ドラマシリーズにちょこちょこ端役で出演しているクリストファー・ステイプルトン主演の実録(ホントに?)サイコスリラーです。監督はあまり知らない人ですが、脚本を「メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス」のジャック・ペレスが手掛けています。

女性が被害者になった猟奇殺人事件が二件発生。折りしも街では女性ヒッチハイカーの連続失踪事件が騒がれていた。だが二つの殺人の手口が違う事に気づいた担当刑事のハリスは、以前から捜査について相談していた、自閉症ながら犯罪心理に詳しいエドを訪ねる。そして二人で殺人現場へ向かった際、エドの助言どおりに犯人を発見したのだが…。

始まって二十分足らずのうちに判っちゃうのでバラしますが、この後は相談相手のエドこそが真犯人! サイコキラーと生まれて初めて彼を友人扱いしてくれた刑事との頭脳戦が繰り広げられる!! という展開です。

まぁシナリオの方は、特別斬新なアイディアがあるワケじゃないですが、一応ツボを押さえてあって悪い出来じゃない。ところがそれを映像化した監督の腕がヒドい…。

何というか、最初から最後まで、シナリオに書かれている事をそのまま何の解釈も、そこから広げる努力もせずにただ絵にしてみたって感じなんですよ。次々に真犯人の残虐な手口が判明するトコなんかでも、ダラ〜っと強弱つけずに撮ってるせいで、ちっとも盛り上がらないし、アレは!? なんてセリフでは言われるんだけど見てるこっちには何がビックリなのか全然伝わって来ない。銃を撃ち合うシーンなんかもヒドかったなぁ。

途中、深夜に放送されるサイテー映画として「JIGSAW ゲーム・オブ・デス」が出てくるんですが、いやソレも相当なモンだったけど、コレほどじゃなかったゾ! とツッコミを入れたくなりました。

最初の殺人が首チョンパ + 頭をオーブンでチーン♪なんて派手なヤツなので予告編だけ見ると悪くなさそうなんですけどねぇ。うーん、かなり退屈な駄作でした。