JIGSAW ソリッド・ゲーム
原題は'The Unforgiving'。ソリッドシチュエーションスリラーシリーズ「JIGSAW」の最新作は南アフリカ製! スタッフ、キャストは全く聞いた事の無い人たち。ロシア製だった前作「ザ・リアリティショー」の感想はこちら。
四人もの犠牲者を出した通称“106号線事件”。男女二人の生存者が警察から取り調べを受けるが、その証言には食い違いが生じ始めて…。
この二人に尋問する刑事、更に謎の男を加えた四人しかいない登場人物。瓦礫だらけの廃墟で鎖に繋がれ、女はレイプされ、男は脱出を試みようとするが…みたいな、久々にここまでいかにもソリッドシチュエーション的作品を見たような気がしました。証言の食い違い云々は、当然「羅生門」を意識してるんだろうなぁ。
映像の方も、画面にエフェクトを掛けてザラつかせたり、手ブレし捲りのガチャガチャ風とこれまたいかにもなスタイル。正直見づらいだけの部分もありますが、グロ描写等も含めて、割りとセンスは良い方ではないかと。
ただ、ストーリー面での吸引力がかなり弱い…。観客を混乱させる為に、わざと時系列をグチャグチャに並べ替えてるのは判るんですが、それに感ける余り、男女それぞれの証言のズレみたいなモノが上手く見せられてないんですよ。お話自体はよく見ればシンプルなモノだし、役者に魅力があるワケでもないから、前半は結構退屈に感じられてしまいました。
この監督、映像センスはあると思うから、誰か別の人に脚本を書いて貰ったら、結構イイものを撮れると思うんですが。
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