ボトム・プレデター 地底に潜む生命体

ボトム・プレデター 地底に潜む生命体 [DVD]

ボトム・プレデター 地底に潜む生命体 [DVD]


※予告編
 原題は'Bottom Feeder'。トム・サイズモアが主演したカナダ製のモンスターホラーアクションです。監督・脚本は「エスパー」のランディ・ドードリン。
廃墟と化した病院に向かったヴィンス率いる廃品回収屋。そこをネグラにしていたホームレスから愛犬を探してくれと頼まれた事もあり、地下室に入ったヴィンスたちだったが、何者かによってそこに閉じ込められてしまう。そして、まるで迷宮の様に入り組んだその地下室には謎の怪物がいた!
怪物の正体は、ある富豪、更には軍も狙っていた新薬を誤って自らの体に撃ち込まれてしまった遺伝学者。その姿はまるで皮をはがれた獣! 赤く爛れた体をくねらせながら襲い掛かり、人間を貪り食う狂獣!!
こんなヤツとトム・サイズモアが対決するんだから、多少タルくてもソコソコには…と思うじゃないですか。ところが、コレがとんだ凡作で…。
とにかく演出に緊張感が無い。怪物に襲われるシーンでは結構なグロ映像も飛び出すんですが、演出がダメなもんだからちっとも怖く見えないんですよ。そもそもアバンから富豪と学者の話を見せちゃってて、話が始まる前からネタバレしてどうすんの?! って感じだし。
そして主役のトム・サイズモア。鬼軍曹俳優と呼ばれた顔力もどこかに行っちゃったような、背中を丸めてトボトボ歩くみすぼらしさで、こっちの面でもショボーンとなっちゃいました。いや、それでもクライマックスになったらシャキーンとなって、“ここは俺が守る! お前ら、先に行け!!”みたいな事になるもんだ、と思ったら…。
オチも、監督は衝撃的! にしたつもりなんだろうけど、ダラダラ長く見せるせいでダサダサになっちゃった。そんな感じで、徹頭徹尾、凡庸な作品でした。誰か、サイズモアに喝を入れてくんないかなぁ。