［ＲＰＧ］

3/2レンタルリリース アットエンタテインメント

原題は'The Wild Hunt'。RPGと言ってもビデオゲームやテーブルトークではなくて、欧米で盛んなコスプレしてファンタジー世界の住人になり切るライブRPGを背景にしたバイオレンススリラーです。カナダ製でスタッフやキャストは余り馴染みの無いヒトたち。

恋人エリックの下を去り、かねてから趣味にしていたライブRPGのコミュニティに向かったリン。彼女を取り戻す為にエリックもコミュニティに入るのだが、姫役のリンは“敵国”に囚われの身になっていて…。

現実社会から落ちこぼれ、逃避する為にゲームに熱中していた現代の異端者たちが、自分たちの大事な世界に現実の恋愛が介入した事からアイデンティティ崩壊。結果、ゲームではない本当の暴走が始まってしまうという、映画ボンクラから見てもナンともせつなくなる話でした。

この展開は途中からおおよそ察しがつくもの。ただ実際それが始まるのは本当に終盤になってからで、そこまではドラマ要素の方が強い内容。だから少々イライラする面も。ただ、そこに到る過程がじっくり描かれてるから、終盤の大暴走が活きるとも言える。

ラストはかなり凄惨な展開。地味なスタッフ&キャストが作ったにしては見どころの多い作品ではないでしょうか。

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