オフロでGO!!!!! タイムマシンはジェット式


Hot Tub Time Machine - Red Band Trailer

原題は'Hot Tub Time Machine'。第一報が流れた時から個人的に注目していた、ジョン・キューザック主演のタイムスリップコメディです。共演はアメコメでは常連のロブ・コードリーとクレイグ・ロビンソン。それに「キック・アス」のクラーク・デューク。更にクリスピン・グローヴァーチェビー・チェイスも登場! 監督は、「ポイント・ブランク」「ハイ・フィデリティ」でキューザックと共同脚本を担当していたスティーヴ・ピンクです。

人生なにかと上手くいってないアダム、ルー、ニックの中年男三人は、引きこもりであるアダムの甥ジェイコブを連れて、若い頃にブイブイ言わせた思い出のスキー場で気分転換を図る事に。ところが着いてみると、街も泊まるロッジも寂れ放題。女の子を呼ぶのにも失敗した四人は、唯一キラキラと輝いていた黄金のジェットバスで男だけでの乱痴気騒ぎを敢行! 翌朝、スキー場に繰り出した四人だったが、何故かそこは1986年の世界で…。

事態を飲み込んだ四人は、時間の流れを狂わさないようにおぼろげな記憶に沿って行動する事に。ところが記憶には無い出来事やイイ女と次々に遭遇。そうこうするうちに、どうせ元の世界に戻ってもツラいだけ…と勝手な行動を取り始めて…という流れです。

当然の様にBGMは80'sクラシックのオンパレード。あったあったギャグ多数。そしてエロ&グロいシーンもいっぱい! という内容。

しかし、キューザックとこの監督の過去作を思い浮かべれば察せられると思いますが、昨今流行りのジャド・アパトー一派やトッド・フィリップスの作品のようなボンクラ感、男同士のいちゃつき感は意外と無くて、むしろオフビートなドラマの雰囲気が。例えば、単純に八十年代は良かった的なのではなく、主人公たちが実は当時ノリ切れなかったヤツらだったり、キューザックが出逢うイイ女(「ミーン・ガールズ」でゴス少女役だったリジーキャプラン)が、ポイズン(!!)のオッカケ取材を嫌々やってるスピン誌の女性記者だったり。

盛り上げや笑いの面で上手くいってないなと思うところも多少あったり。オチも含めて、この辺は監督の演出力不足なのか、それとも元々の脚本のせいなのか。でも、過剰に期待しなければ、十分及第点を与えられる出来かと思います。

そうそう、現代では片腕になってるベルボーイ役のクリスピン・グローヴァー。彼が一体何時片腕になるのかが一番大きなギャグになってるので、彼のファンは要チェックの方向で!

※関連作。見れば判る!