アルティメット・ゾーン

アルティメット・ゾーン [DVD]

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原題は'Garrison'。米軍駐屯地内での兵士の異常な行動を追う異色ミステリードラマです。監督・主演のヒトを筆頭に、出てくるのは全く聞いた事の無いヒトたち。

とある米軍駐屯地。同じ戦場で戦い、信頼の厚いクロス曹長に異変に気づいたマック。遂には無断欠勤を続ける曹長の捜索を上官から命じられて…。

トーリーについては、あれこれ書くとネタバレになっちゃうので省きます。一応ミステリーものらしく、軍隊内でのストレスによって狂った兵士が…と思わせておいて、結構な驚きのどんでん返しがある! とだけ言っておきましょう。

今回取り上げたいのは作りのマズさ。低予算映画(ハリウッド製じゃなくテキサス製)なんだからコンパクトに作れば良いのに、色々と無駄なシーンをゴチャゴチャ入れてて、肝心な本筋がボヤケちゃってる。ほとんど関係の無い端役まで階級等の人物紹介を見せたりとか。この辺から余り才能の無いヤツが作ったんだなぁと。

特に新兵への陰湿なイビリが延々と見せるのは如何なものか…と最初のうちは思ったんですが、その後の訓練シーンでは持ち上げてあげたり、ストリップバーでは先輩がおごったり。その辺りでダラダラと続く完全な駄話を含めて、ひょっとしてコレって相当にリアルなのでは? と途中で気づきました。

全く本筋とは関係無いんだけど、この駐屯地内での兵士の日常の描写が一番の見どころと言えるかも知れません。ただ、本当に本筋には上手く絡めてなくて、だったらそっちをメインにした映画を作った方が良かったのでは?

また、おいおい監督が女優と絡みたいだけで撮っただろ! と思わせた、主人公(監督)とその妻とのねっとりしたセックスシーンも、最後まで見たら謎解きの重要なヒントだったりもするんですが、そんなの絶対に途中じゃ判らない!

映画全体としてみるとそれなりに見るべき所もある、気もした作品でした。まぁ基本的には駄作と言っていいんでしょうけど。