ファンタスティック・ストーン 邪悪な魔獣と導かれし勇者


6/4レンタルリリース SIMカンパニー

原題は'Under the Mountain'。モーリス・ジーの同名小説(未邦訳)を映像化したニュージーランド製のファンタジーアドベンチャーです。ニュージーランドでは1982年にTVシリーズ化もされたみたい。主演は日本じゃ無名の若者たちですが、その師匠ポジション役でサム・ニールが出演。監督のジョナサン・キングは、いつまで経っても日本に入って来ない人喰い羊ホラー'Black Sheep'を撮ったヒト。

母を事故で失った双子の姉弟、レイチェルとセオは、火口湖畔の街に住む叔父の家を訪ねる。だが着いて早々、湖の周辺で次々に不思議なモノに遭遇する二人。そして古い廃屋には不気味な怪物たちが! 湖の近くで出逢った謎の男性ジョーンズから、異界から来た怪物たちを撃退するのは君たちだと言われる二人だったが…。

唐突に世界の救世主に指名されてしまう、まぁよくあるパターンのお話でした。ニュージーランド製らしく(?)世界観はこじんまりとまとまってる系ですが、VFXをWETAが担当しているから、映像面はハリウッドのメジャー作品に近い出来。特に魔物関係のヌルヌル、グチョグチョ度は、本来ファミリー向けの作品だろうに、正直どうかと思うくらい(w。

ただ、全体の出来はというと微妙な感じになっちゃってる。序盤は様々な不気味体験が数は多いけれど断片的に見えてしまい、全体の緊張感が高まっていかないし、終盤はラスボスとバトって〆! みたいな時間になってもキャラがあっちこっちに散らばってて盛り上がらない。コレってひょっとして原作に忠実に作ろうとしたのが足枷になってるパターン? 未読だから判りませんが、そう思わないと不思議でしょうがない構成でした。

それよりもっと不思議なのが双子役の役者、特に女子! ルックスも微妙なら、スタイルも微妙(胸の谷間を強調させてはいたけど)。別に本当の双子をキャスティングしたワケでもないし、何故こんな平凡なコが主役を張ってるのか最後まで謎でした。ひょっとしてニュージーランドって余り可愛いコがいないのかな?

最後にフォローすると、認知度が限り無くゼロな作品なのにジャンルを考えて日本語吹替を製作したメーカーはエラいと思います。

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