ファイナル・ミッション - ［SAMPLE］ビデオながら見日記

2/5レンタルリリースミッドシップ

原題は'Columbus Day'。ヴァル・キルマー主演のクライムドラマです。共演はマージ・ヘルゲンバーガーにイワナ・ミルセヴィッチ。更にセレブ喰いで知られるウィルマー・ヴァルデラマ、「ヴェロニカ・マーズ」のマイケル・マヒニーが出演してます。何故かキルマーと共に、ケヴィン・スペイシーが製作に名を連ねてたりも。監督・脚本のヒトはこれが初長編みたいです。

コロンブス記念日のよく晴れた朝。これが最後と決めた仕事を終えた凄腕強盗のジョン。盗んだブツを売る相手を待つ間、仕事の相棒や愛人、疎遠になっていた元妻、そして一人娘に連絡を取っていたのだが、やがて商売相手のギャングに裏切られていた事を知る。そんなイラつき始めたジョンに、公園に一人でいた黒人少年がまとわり着いて…。

ジャケから期待させるようなドンパチは、相手を待つ間に主人公の回想として登場するくらい。映画のほとんどは、ちょっと生意気な少年(小学校低学年?)とのを中心に、他のキャラと電話で交わす会話で進んでいく、ドラマ色が強いというか、まるで舞台劇みたいな作品でした。

ストーリーは、少年との何気ない交流の中で失っていた大事な何かを思い出していく、というありがちなパターン。ただ、役者たちはリラックスした好演を見せているし、舞台となる公園の効果もあってムードは非常に爽やかで、見ていて悪い気にはなりません。

でも、新人にありがちというか、良い脚本を書こうと努力したばかりに、セリフの一つ一つがちょっと頭でっかちになってる感も。だって大事な何かを思い出させるためとはいえ、黒人のちびっ子にエドガー・アラン・ポーの『黄金郷』を暗唱させるんだよ!?

とはいえ、本作以前にサンダンスに出品した短編も評価されたヒトみたいなので、この監督の次回作(脚本になるかも)には注意が必要かも知れません。