人間革命、続人間革命
暇はあっても金が無く、結局今年もカナザワ映画祭にもしたまちコメディ映画祭にも行けそうにありません。あんまり口惜しいから、かねてから見たかった&今年のカナザワ映画祭で爆音上映されるという映画版「人間革命」と「続人間革命」のDVDを購入して自宅で勝手に爆音上映したゾ! まぁ気が弱いからヘッドホンでですが。
宗教云々に関しては言及を避けるとして、B級映画好きとしては、いつもの伊福部マーチが流れただけで燃えるし、チョビ髭でマル眼鏡の丹波哲郎が延々と喋るだけでクるモノがあります。考えてみれば演説モードのタンバって、基本特別出演扱いで演説と称して全部説明するだけの存在なのがほとんどなワケで、本作のように全編出ずっぱりというのは非常に貴重なのではないかと。
まぁ映画として見れば明らかに構成がおかしくて、退屈な時間がほとんどという作品。最初の四十分なんか何の説明も無いから、コイツらが何者で何でこんな事してんのかサッパリ判んないし。タンバが獄中で悟りを開くシーン↓↓が名場面なのは判るけれども、それを正続合わせて何度もリフレインするのもダサい演出だと思います。
あと、折伏シーンで展開するイメージ映像も教育映画ばりの退屈さ。「続」のアニメパートなんて月岡貞夫がやってるとは思えない代物。ただ、ここで僕たちの大好きなセックス&バイオレンスな描写が展開するのはちょっとビックリ(ここの主役は佐藤允に黒沢年男でサイコー!)。
その流れで行くと、「続」の方で渡哲也扮するヤクザの殴り込みが延々と続くのも驚きました。しかも先のバイオレンスシーン同様に、本編に比べてやたらイキイキして見えるのは自分だけ? 自分らの世代以降だと大作映画の監督という印象の舛田利雄ですが、実際は日活時代の裕次郎映画の方が本質で、こういうのが撮りたかったヒトなんじゃないかと感じられたのは収穫でした。
それから特オタ的な視点でいうと、東宝特撮俳優だけでなく、岸田森の明らかにヘンなヤクザ(「続」で登場)を筆頭に、黒部進、森次晃嗣、夏純子、徳永れい子、谷岡弘規、潮哲也なんて面子がゴロゴロ出てくるのは楽しかった。「続」の音楽が伊福部昭から伊部晴美に代わってたのは残念でしたが(スタッフ表を見ただけだと字面が似てるから気づきにくい)。
最後にDVD自体の感想。まずジャケが地味過ぎ!
↑のポスターをベースに生頼範義先生チックな東宝ディザスター大作風のジャケにすれば良いのにぃ。そりゃあっちのヒトたちには関係無いのかも知れないけど。でもチャプターの切り方は大ざっぱだし、予告編すら入って無いのは誰だって不満だと思うけどなぁ。
何にせよ、これで胸のつかえが一つ取れました。あとはアレとかアレが観たいなぁ。
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