それぞれの空に

原題は'The Lucky Ones'。ティム・ロビンスレイチェル・マクアダムスマイケル・ペーニャの共演で贈るヒューマンドラマです。監督は「幻影師アイゼンハイム」のニール・バーガー

イラクで負傷し、一時帰国する事になった陸軍軍曹T.K.。だが乗り継ぎ地点のニューヨークは停電の為に全便がストップ。そこで同じ便で知り合った退役したばかりのチーバー、コーリーの三人でレンタカーを借り、それぞれの目的地へ向う事になったのだが…。

そんな感じで、要するにイラク帰還兵三人が全米を横断するロードムービーでした。旅の途中でそれぞれが背負うものが判り、その為にぶつかったり慰め合ったり。待つ人がいる者もいればいないものも…、みたいな調子で、この基本設定なら起こりそうな事が続く、正直言って余り意外性のない展開です。

とはいえ、主役三人の魅力とバーガーの手堅い演出のおかげで最後まで気分良く見られる出来に。まぁロードムービーで大きく外れる映画も中々無いですけどね。それと基本的にコミカルな演出になってるから、イラク戦争が題材になってるからって荒み過ぎてたり辛気くさい内容にはなってないのも好きな点。ロルフ・ケントによる音楽も爽やかで良かったです。

そうそう、意外性がないと書いたけど、チンコが! アナルが? といったセックスネタから宗教ネタ、果ては何故かディザスターパニックの要素まで盛り込まれてるから退屈するところは無し! 見て損した気にはまずならない中々の佳作だと思います。

幻影師 アイゼンハイム [DVD]

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