賢く生きる恋のレシピ

9/2レンタルリリース CCRE

原題は'Smart People'。デニス・クエイド、サラ・ジェシカ・パーカー、トーマス・ヘイデン・チャーチ、エレン・ペイジと、キャストが魅力的なラブコメディです。監督と脚本はこれが初長編となる新人のようですが、プロデューサーが「サイドウェイ」「アパルーサの決闘」「ミルク」を製作したマイケル・ロンドン。

妻を亡くして以来、その偏屈ぶりに拍車がかかった大学教授のローレンス。ひょんな事から病院に担ぎ込まれた時、元教え子の女医ジャネットと再会した事から心に変化が現れ始める。一方、父親そっくりの女子高生ヴァネッサも、ローレンスとは何かとソリの合わない血の繋がらない弟チャックの出現で…。

こんなジャケ、そして邦題、更にサラ・ジェシカ・パーカー主演という事で、どんだけスイーツ（笑）な内容かと思ったら、実は地方都市を舞台*1に社会に上手く適合出来ない人々の心の動きを繊細に綴っていく今時のヒューマンコメディでした。メインはあくまで似た者親子の方で、サラ・ジェシカ・パーカーはそれを受けての演技に徹しているから、彼女のファンの方は少々不満かも知れません。

この手の映画らしく、特に大きな展開があるわけではなく、描写も淡々とした感じ。そして、こういう映画では肝心だと思われる導入部での掴み方や語り口などは正直あまり上手くいってない。それでもキャストがキャストなので*2登場人物が魅力的に感じられるから、最後まで非常に気分良く見られました。

ジャケで偏見を持たずに男性にも見て欲しい小品だと思います。

賢く生きる恋のレシピ [DVD]

*1:ロケ地はピッツバーグ。

*2:一番目立ってない教授の息子役も「ヒストリー・オブ・バイオレンス」のアシュトン・ホームズだし。