エンド・オブ・ウォー
- 出版社/メーカー: タキ・コーポレーション
- 発売日: 2009/07/03
- メディア: DVD
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原題は'Brothers War'。第二次世界大戦末期のポーランドを舞台にしたアメリカ製の戦争映画です。スタッフ、キャスト共にほぼ無名の人たちによる作品ですが、ホラー映画でもないのに何故かマイケル・ベリーマンが出演してます。
ソ連軍の攻勢の前に敗色濃厚のドイツ軍。そんな中、ソ連軍によるポーランドの要人虐殺を偶然目撃したドイツ軍のミューラー大尉と英国軍のアンドリュー少佐がソ連軍の捕虜収容所で再会する。隙を見て脱走したミューラーに、ソ連軍の実態を報告すべくアンドリューも着いていって…。
冒頭に展開する戦闘シーンは、この規模の作品としては驚くほどちゃんとしていて迫力もそれなりにアリ。どこで調達したのか戦車まで登場するゾ!でもパッと見が良いのは最初のうちだけで、それがダラダラ、メリハリも無く続くからイヤぁな予感が…。
案の定戦闘シーンが終ってドラマパートになると、うーん正直退屈。マジメに作ってるのは良いんですが、逆に無理矢理にでも盛り上げようという意志が感じられない。脱走シーンにしたってちっともスリリングじゃないし。
それを助長してるのが役者たちが喋る言語。ドイツ人も英国人もロシア人もポーランド人も全員が英語を喋るのは許すにしても、これまた全員が典型的なアメリカ英語、しかも演技でも各国毎に差別化しようという意図が無いからもの凄くマヌケに見えてしまってる。そのくせ収容所ではドイツ兵が“私ら英語は出来ませんから”なんてセリフを喋るからアイタタタ…。更に脱走後はドイツ人と英国人が普通に英語で会話してるし! この監督、ホントにバカなんじゃないの?
そんなのが積み重なったせいで、本来描きたかったんであろう、ドイツ兵にも人間味のあるヤツがいたというテーマまでぼやけて見えるのが残念。ヒドい出来ってほどではありませんが、凡作レベルの作品でした。