ZANKOKU 残酷

ZANKOKU 残酷 [DVD]
10/3レンタルリリース クリエイティブアクザ

原題は'Brutal'。「クルーエル・インティンションズ2」のサラ・トンプソン主演のスプラッタミステリーです。脇を固めるのがジェフリー・コムズ、マイケル・ベリーマンという2大ホラースター! 監督・脚本は「ガバリン」の脚本を書いたイーサン・ワイリー。

とある田舎町で若い女性のバラバラ死体遺棄事件が発生! 女保安官補のゾーイは必死に犯人へ繋がる証拠を探すのだが、そうこうするうちに次々に若い女性が消えていった。不倫相手でもあった上司のジミーとの仲も気まずくなったゾーイは、リロイという風変わりな男に協力を依頼するのだが…。

犯人の標的になるのは、セックスや金の事しか考えてないビッチども! デブハゲメガネの自分を小馬鹿にしたヤツらを捕まえてはチェーンソーで、植木バサミで、高枝切りバサミで惨殺! そして心臓をゲット! ここら辺のスプラッタシーンはそれなりに派手で、割りと見応えあり。

ところがですねぇ、そんなおネエちゃんたちが殺されるまでの描写が妙に長くて、まどろっこしいんだよなぁ。製作側からエロいシーンを入れろ! というリクエストがあったからなんでしょうが、ここまでコマゴマと見せなくても。どうせすぐに消えちゃうキャラなのに。

同じくまどろっこしいのがヒロインの描写。そもそもまるで保安官のコスプレにしか見えない様な、ボディライン際立つピッチピチのシャツを着せてるのもオカシイんですが、それより事件そっちのけでジェフリー・コムズ保安官と延々と痴話喧嘩するのがねぇ。終いには彼の家の前まで押しかけてストーカー紛いの行為までさせてるんだから明らかにおかしい。

おそらく監督としては、単なるスプラッタホラーにしたくなくて、ドラマ部分にも膨らみを持たせようとしてこういう演出になったんでしょうが、色んな事を盛り込んだ割りにはそれを裁く手際が悪過ぎて、一体何を見せたい作品なのかがボヤけてしまってるんですよね。他にも倒置ミステリーをやりつつ、見立て殺人の構造まで入れてたり。何でもかんでも入れれば良いってモンじゃないゾ!

犯人サイドか、ヒロインサイドか。どちらかにはっきりと話の重心を置くだけで、全然違った印象になったんじゃないかと思われて非常に残念でした。

ZANKOKU 残酷 [DVD]

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