スライサー
9/5レンタルリリース クリエイティブアクザ
原題は'The Mangler Reborn'。そう、スティーヴン・キングの原作をトビー・フーパーの演出で映画化した「マングラー」の第三弾なのです。でも「マングラー2」同様に前二作とのストーリー面での繋がりは無し。「ファンタズム」シリーズのレジー・バニスターが出演してます。
水道工事を頼んだ修理工にいきなり殴られ、拉致されたジェイミー。この修理工の正体は古びた殺人マシンの再生に魅入られ、その為に妻まで殺害した狂人だった! 一方、とある屋敷に忍び込んだこそ泥親子は、閉ざされた部屋から助けを求める女性の声を聞く。何とその屋敷こそ、狂った修理工が拉致した女たちを監禁していた自宅だったのだ! 息子が止めるのも聞かず、つい女性を助けようと屋敷に留まった泥棒も修理工に襲われて…。
見る前は、何故わざわざ「マングラー」とは別の邦題をつけたのか不思議だったんですが、実際見てみたらそれで正解。だって殺人マシン“マングラー”が中々登場してくれないんだもの。そして原題を知っていて見たらイライラする展開でしょうが、知らずに見ればよくある拉致監禁系のサイコスリラーだと思うだろうし、殺人マシンの登場で二度楽しめるって感じ、かな? それに偶然監禁屋敷に足を踏み入れたのが泥棒で、そのせいで人質を助けるのを躊躇するってのも悪くないアイディアだと思います。
役者もこのレベルの作品にしては悪くない。レジー・バニスターは泥棒のオヤジ役の方なんだけど、修理工役のウェストン・ブレイクスリーというオッサンも終始無表情でマシンに魅入られた男という役にハマってる。
でもねぇ。こんな風に決してB級ホラーとしては悪くない素材が揃いながら、悲しいかな監督にそれを上手く料理する腕が無かった…。特に人を襲うシーンの平板さって言ったら…。構図もタイミングも凡庸の極みで、ちっともスリリングじゃないんだよなぁ。
終盤ようやく登場する殺人マシンにしても同様。どこが“マングラー”やねん! という気はしますが、いかにもオッサンが夜なべして作った様な手作りのガジェット感に溢れてるし、そこに放り込まれた人間があげる血飛沫の量もかなりのモノ。パッと見は結構イイ感じなんですが、長々と見せられると単にショボいだけで、とてもこれが悪魔のマシンとは思えない様に見えてしまう。つまりは撮り方が悪いって事。
そんな感じで、作品全体として見れば間違い無く凡作。スティーヴン・キングの名がクレジットされてないのも納得の出来でした。
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