カンフーくん
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2008/08/06
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まぁそれは置いといて、彼が作り出したのは、異界からやって来たチン入者がご近所の平和を守るという藤子不二雄チックなストーリー(子供たちの配置もそれっぽい)。大地作品で言えば「おじゃる丸」と似たパターン。
基本的に子供向けの映画なのでそれは全く問題無いし、少林寺関係の描写が多少ヌルくても余り気にならなかった。それに、演舞は決まっているものの、格闘シーンになると微妙なチャン・チュワン君はご愛嬌としても、侍功夫さんが書かれていた通り、貫禄の泉ピン子、ぶっ飛んでる佐田真由美ら、キャストは皆存在感を見せていて、各々のファンの方は必見と言えます。
ところが! 「笑う大天使」を見られた方なら察せられると思いますが、そんなキャストの頑張りを、監督の小田一生の不適格かつダラけた演出が台無しにしている!
必要な要素は揃っているのに、それをちゃんと繋いでいかないから、全体を通して見ると散漫な印象しか残らない。これは完全に悪い意味での子供騙し。まぁ主役のチュワン君が予想以上に演技が出来なかったというのもあるかも知れないけど、それを補うのが監督の役目でしょ? それに監督お得意のVFXも、どこの未公開C級映画かと思わせる安い代物だし(特に最後のアレ!!)。
この手の映画なら、日本には「ドラえもん」や「クレしん」みたいに大人も子供も楽しめる優秀なアニメが揃っている訳で、何故わざわざ実写でこんな不出来なモノを作ったのか理解に苦しみます。これなら大地監督自身が『浦安鉄筋家族』の少林君ネタで一本撮った方が余程マシだったと思うなぁ。と言うか、是非作って欲しいんだけど。
関係無いけど、寺脇研はこの映画の批評をしたのかな?