ダブル･アイデンティティ CIA vs FSB

ダブル・アイデンティティ [DVD]

※サンプル動画
　原題は'Silent Partner'。モスクワを舞台に繰り広げられる米露合作のスパイサスペンスです。主演は「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」のニック・モランとタラ・リード。
ロシアの財務大臣が自殺! CIAのロシア専門アナリスト、ゴードンが調査の為に派遣されるが、駐ロ大使や後任の大臣はつれない態度。一方、自殺前夜に大臣からアタッシュケースを渡されたコールガールのディナは怪しい男たちに付け狙われる。そんな二人が出逢った時、事態は思わぬ方向へ…。
何だか、色んな所がボンヤリした話でした。そもそも大臣が何をやってて殺されたのかがはっきりしないし、誰に殺されたのかもよく判らない。いやまぁ、クレムリンの内部で悪い事が行われてて、タイトルにもなってるからFSB(ロシア連邦保安庁)が口封じをしたのは察せられるんですが、それを映像で中々見せてくれないんですよ。
それというのも、主人公が捜査して真相にたどり着く…みたいな構成にするのが普通なのに、そこをちゃんと描けてないんだよなぁ。そもそもこの主人公、いくら事務方の人間とはいえ、CIAの人間とは思えぬ脇の甘さ*1。
そんな感じなので、それなりに激しいカーチェイスや銃撃戦は行われるものの、最後まで緊迫感に欠ける凡作という印象に。と言うか、劇中でやたら一般市民を殺すから後味悪いんだよ!
それにしてもタラ・リードは老けたなぁ。コールガールという設定の割りにはセミヌード止まりだけど、それで良かったのかもと思えるくらい。正直なところ、これなら国際的には無名でも若いロシア人の女優さんを起用した方が良かったのでは? その方がギャラも安上がりだったろうし。

ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ [DVD]

*1:一応、真相をうやむやにする為に余り優秀じゃないヤツを派遣したって設定みたいですが、それでも途中から正義に目覚めて…って流れになるでしょ、普通。