チャーリーと18人のキッズ in ブートキャンプ

チャーリーと18人のキッズ in ブートキャンプ [DVD]
4/23レンタルリリース ソニー・ピクチャーズ

原題は'Daddy Day Camp'。エディ・マーフィ主演のファミリーコメディ「チャーリーの14人のキッズ」の続編が、何故かキューバ・グッディングJr.以下、キャストを一新して登場。先日発表になった第28回ラジー賞でワースト続編賞に輝いた作品でもあります。

相棒フィルとの保育園の経営も順調(?)なチャーリーは、夏休みに思い出のキャンプ場ドリフトウッドへ息子のベンを連れて行くことに。ところが着いてみると、そこは見る影も無いボロボロの状態。しかも隣接するカノーラというキャンプ場は、チャーリーが少年時代にキャンプ場対抗競技大会でライバルだったボンボンのランスに買われて以来、豪華な設備を要して隆盛を誇っていた。早速やって来たランスの嫌味にカチンときたチャーリーはドリフトウッドを立て直す事を決意。フィルと共に突貫工事で設備を直し、近所の子供を集めて一日キャンプを始めたのだが…。

この後は、当然問題児ばかりのキッズたちに手を焼き、ランスの嫌がらせに右往左往するチャーリーを、疎遠だった海兵隊上がりの父親がバックアップ。キッズたちを鍛え直し、ライバル・カノーラチームとの競技大会に勝利!(ネタバレになりますが問題無いよね?)という超お約束な流れ。勿論、ゲロ、オナラ、シッコ等の下ネタも満載ですが、これも予想の範囲内。

では、何故に米本国ではIMDbでワースト24位(本日現在)にランクされる程のサイテー評価がされたのか? まず、いくらお約束の展開とは言え、ホントに全く驚く様な展開が一つも無いって事。そしてそのお約束要素も、順をキチンと追わずに唐突に起こるだけから、見てる間ずっとモヤモヤ感が貯まってしまう。例えば何故子供たちがわざわざチャーリーのキャンプに参加したのかすら判らなかったり。特にチャーリーパパが登場するまではキツかったなぁ。

それと、チャーリーパパやフィルが子供たちとコミュニケーションを取って信頼を勝ち取ってるのに対し、主役のチャーリーが全編文句を垂れてるだけってのも盛り上がりに欠ける原因でしょう。終盤、これもお約束のもっともらしい事を言うんだけど、それまで何もしてないに等しいので説得力にまるで欠ける。

そんな感じで本当に駄作だとは思いますが、だからってわざわざラジー賞をあげる程でも無いという気もします。まぁ一番問題なのは、邦題の“18人”ってのがほとんど嘘(最終的に大会に出る子供は7人)って事なんですが。