ドラキュラvsヴァン・ヘルシング

3/7リリース ニューセレクト

原題はストレートに'Dracula'。BBCとグラナダTVによるブラム・ストーカーの『吸血鬼ドラキュラ』の映像化作品です。ヘルシング卿役には「名探偵ポアロ」シリーズのデビッド・スーシェ。対するドラキュラ役は「華麗なるペテン師たち」のマーク・ウォーレン。その標的になる美女ルーシー役は「アートスクール・コンフィデンシャル」のソフィア・マイルズ、ミナ役は「ミラーマスク」のステファニー・レオニダスと中々の布陣。

19世紀末のロンドン。幼馴染みルーシーとの結婚を間近に控えたアーサー・ホルムウッドだったが、父親から梅毒が伝染している事を知らされ、藁をも掴むつもりで邪教集団の長シングルトンに助けを請う。彼が授けた解決法とは、遠くトランシルヴァニアに住むというドラキュラ伯爵をロンドンに呼び寄せる事だった。そして一隻の船が漂着し、ドラキュラがロンドンに来襲! 結婚後も夫に手も触れて貰えず欲求不満だったルーシーは、ドラキュラに身も心も許してしまい…。

後はドラキュラの正体に気づいた医師セワードが地下牢に幽閉されていたヘルシング卿を助け出し、ドラキュラ退治を始めるという流れ。しかしここに行き着くまでが長い! ヘルシング卿の出番少な過ぎ!!

と言うか、ドラキュラの初登場シーンが真昼間ってのはどうなのよ? それに余りドラキュラっぽくないなぁ。見た目だけで言えば、シングルトン役のドナルド・サンプターの方がムルナウの「吸血鬼ノスフェラトゥ」そっくりで面白いぞ!

何しろ出番が少ないので、ヘルシング卿の見せ場はほとんど無し。別に原作に忠実という訳でもないし、かと言って「ヴァン・ヘルシング」の様にはっちゃけてる訳でもない、実に中途半端な出来の作品でした。どうせBBCが作るんなら、少々つまらなくても徹底的に原作に忠実なモノに仕上げ欲しかったなぁ。

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