極道(やくざ)な月

極道な月 [DVD]

ヤクザの娘として生まれた自身の衝撃の半生を綴った天藤湘子の同名書を、何と著者本人の主演でドラマ化。

偶然知り合った掘り師に、ある決意を持って刺青を入れる事を頼む女・湘子。彫る過程の中で彼女が語り出した激動の三十五年間…。ヤクザの娘に生まれた事で蔑まれてきた湘子。幼い頃、シャブ中の子分からレイプ未遂! 十二歳で姉の影響でグレ始め、シンナー、マリファナ、処女喪失、そして少年院送致。これで立ち直るかと思ったら、今度はシャブに手を出す湘子。父が大病で倒れ、更に連帯保証人になっていた事で借金塗れに。借金の肩代わりにと強引に性奴隷にされ、シャブと暴力を受け続ける。ホステスとして働き出し、ここで運命の人に出逢うも、彼もまた妻帯者だったが愛人に。ここでまだ十八歳! 一年間ダブル愛人生活を続け、自力でヘロイン中毒から立ち直り、借金取りが死んだ所で続く! えーっ!?

普通、こういう波乱の生涯モノってアップダウンが激しいのが面白いと思うんですが、この話の場合、徹頭徹尾ずーっとダウンの方だから見ていて辛くなってくる。しかも本作の場合、ヒロインに余り同情の余地が無いのもなぁ。自業自得にしか見えないもの。うーん。個人的には続きはもう見たくないなぁ。

注目の天藤湘子の演技ですが、こちらも流石にキツい。ナレーションも彼女が担当していて、これも相当に危なっかしい。

但しローティーン時代を西田麻衣が、ハイティーン時代を宮田真帆が演じていて、彼女らが実質的には主演だから、お話自体をぶち壊す様な事にはなってません。特に宮田真帆のシャブ漬け&性奴隷演技はホント熱演だと思う(ヌードにはなってないけど)。

共演は掘り師に松方弘樹、父親役に誠直也、シャブ中ヤクザ役に大和武士、不倫相手役に神田武則。そして借金取り役の小沢仁志の大怪演が一際光ってました。

極道(ヤクザ)な月 (幻冬舎アウトロー文庫)

※原作本

極道な月 完結編 [DVD]