ラスト・ドア

ラスト・ドア [DVD]

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映画『ラスト・ドア』予告編

原題は'Go Home - A casa loro'。よく知らない人たちが作ったイタリア製のゾンビ映画です。

EUの玄関口として難民、移民が押し寄せてくるイタリア、ローマ。収容施設の前で行われていた反対派のデモは小競り合いに発展するが、そのうちに周りに霧のようなものが漂ったかと思った瞬間、襲い掛かった挙げ句、顔を食い千切る者が続出! デモに参加していた右翼青年エンリコは、あろう事か、蔑視していた難民たちがいる施設の中に避難して…。

施設の中は、少数のスタッフ以外はアフリカやイスラム圏から流れてきた外国人ばかり。自分はデモ反対派だと偽って潜り込んだ主人公は一緒にバリケードを作り始めるが、ゾンビは裏口から侵入! 何とか第一波は防いだものの…という展開です。

現実社会の問題をゾンビ映画に盛り込むのはロメロ御大からの定番ですが、本作は正にソレで中々に興味深い内容。

ただ、本作の監督はどうやら描きたかったのはそっちがほとんどらしく、ゾンビ映画としての迫力は正直薄め。施設内には当然噛まれていた者がいて、それが何時発症するのか?とか、主人公の正体が周囲にバレるのか??といったネタもあるワケですが、緩急の付け方が余り上手くないから、全体的にスリルにも欠けて、三十分過ぎる辺りでは既に飽きそうに…。グロ描写も大した事ないし。

ただし、そうやってるうちにようやくたどり着いたオチはちょっと良かったかな。