CHAOS カオス

CHAOS カオス [DVD]

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映画『CHAOS カオス』予告編

原題は'Schneeflöckchen'(英題'Snowflake')。ドイツ製ですがトルコ系のクライムアクションです。スタッフ、キャスト共に馴染みの無い人たちが揃った作品ですが、その中に「ブレイブハート」「ジャンヌ・ダルク」「ラガーン」と色んな国の映画に出ているベテラン俳優デヴィッド・ガントが出演してます。

経済破綻をきっかけに治安が悪化。暴徒と化した者たちによって無政府状態となったベルリン。ある街のケバブ屋でも大量殺人が発生。たまたまその店に居合わせ、自分は辛うじて生き残ったものの、両親を殺されたエリアナは復讐を誓い、ボディガードの伝手をたどって殺し屋や連続殺人鬼といったアブない連中をかき集めて…。

一方、銃とチェーンソーを片手に店を出た犯人の二人組。盗難車で逃げ出すが、その車の中に書きかけのシナリオが。何とそこには彼らが店で交わした会話や事件の一部始終が既に書かれていた! 何だコレは?! シナリオに記された執筆者の歯科医を訪ねる二人は…。

こんな感じで、予告編でもおわかりの通り、かなりトリッキーな作品でした。ソコ含めて、監督たちの“タランティーノみたいになりたいぜえ!”なのが、ケバブ屋で愚痴る殺人犯二人の愚痴り合いからビンビンに伝わってくる作り。

その後も、ヒロインがスカウトとする“仕事人”たちのヤリ過ぎなくらいの個性派ぶりだったり、タイトルの“スノーフレイク”の意味だったり、ヒロインの可愛さだったり、血糊&血の気の多さだったりと、見どころはたんまり。

逆に、ネタが多過ぎ&整理が出来てないなあ…と感じるトコも多々。やりたい事が先走りし過ぎているというか。それこそシナリオをちゃんと推敲して撮影した方が良かった気が。

また、脇役が個性的なのはイイんだけど、その分か、肝心のメインどころのキャラが余り魅力的に見えないのは難。

と言いつつ、意欲的な作品なのは間違い無し。ネタとして一見の価値はあるんじゃないかと思います。

同じく移民系ドイツ映画の意欲作だった「デンジャラス・ミッション」の感想はこちらにチョロっと。

以下、過去に書いたデヴィッド・ガント出演作。
mash1966.hatenadiary.com
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