ヒットマン:インポッシブル

原題は'Tiszta szívvel'(英題'Kills on Wheels')。ハンガリー製で、スタッフもキャストもよく知らない人たちばかりというクライムアクションなんですが、主人公は何と車椅子に乗った殺し屋!

障害者施設で暮らすゾリカとバルバ。ある日、二人と同じく車椅子に乗ったルパゾフという謎めいた男と知り合い、意気投合する。そして、ルパゾフから仕事を手伝ってくれと頼まれた二人。だが、ルパゾフの仕事とは裏社会の凄腕ヒットマンだったのだ!

鬱々とした日常に絶望していた若者たちが“大人”と出逢う事で新しい世界に…という、映画でも小説でも、まあよくあるストーリーです。

それが本作の場合、主人公たちが障害者である事で、その“絶望”がよりシリアスでリアルなモノに。しかも、若者たちを演じてるのが本物の障害者なので余計に…。

また、“絶望”してるのは若者たちだけでなく、殺し屋の方も実は…というのもイイ。

こんな感じで、障害者が主人公という事で、てっきり「裏窓」や近作だと「エンド・オブ・トンネル」のようにソレを話のトリックにした作りかと思ってたら、障害者たちの心象をメインにしたお話でした。

しかし、変にお涙頂戴路線の重いテイストにはしていない。アクションシーンも結構シャープだし、随所にコミカルさもあります。

そして、冒頭、殺し屋がムショで暴動!というのもよくある始まり方ですが、そこも障害者専用で、出て来るワルたちのほとんどが車椅子に乗ってたり。また、若者たちが実は漫画家志望だったり、殺し屋に仕事を回すセルビアギャングの“得物”が猟犬だったりと、ユニークなネタが散見。

バックに流れる、おそらくハンガリーの今のポップミュージックの数々も雰囲気を盛り上げてたりと、期待以上に楽しい作品でした。

Tiszta Szívvel (Original Motion Picture Soundtrack) [Explicit]

Tiszta Szívvel (Original Motion Picture Soundtrack) [Explicit]

たぶん、キャストの中で知った顔は「リザとキツネと恋する死者たち」のモーニカ・バルシャイだけ。

裏窓 (字幕版)

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エンド・オブ・トンネル [DVD]

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