エイジ・オブ・キル

原題も'Age of Kill'。「ザ・クレイズ/冷血の絆」等、以前は出演作が日本にも入っていたスパンダー・バレエのマーティン・ケンプが主演した英国製のサスペンスアクションです。共演もパトリック・バーギン、デクスター・フレッチャーに「ピラミッドの逆襲」のニック・モランとソコソコ充実。監督は「皆殺しの流儀」のプロデューサー、ニール・ジョーンズです。

MI6の元スナイパー、サムに不審な電話が。その途端、同居していた恋人が射殺、しかも別れて暮らす一人娘まで誘拐された事を知らされる。そして犯人は、一時間毎に一人、六時間で六人、指定した人間を殺すようサムを脅迫して…。

主人公が一人娘に射撃の手ほどきをするオープニングや、事件の発端?なスペインでの機密作戦と、出だしは結構良い感じ。久々に見るマーティン・ケンプもクールなビジュアルを保っていてカッコ良いし。

ただ、ココからが…。まず、こういう話ですから、せめて序盤くらいは主人公と犯人との駆け引きに絞って、見る者の興味や緊張感を高めれば良いものを、全く関係無さそうに見える人物が次々に登場するモンだから、何コレ…な印象に。

そして、主人公が犯人に強要される“殺し”も、標的となる人物はホントに誰かわかんないわ、特に障害も無く遂行出来ちゃうわ、そもそも主人公はスナイパーだったのに最初の殺しは爆破だわ…といった感じなので全く盛り上がらない。

更には、脇役たちの演技、アクションは下手っぴだし、CGや美術等、色んな部分も安い。要するに、監督を筆頭に、スタッフの力量不足がモロに出てしまってる。

そんな感じで、かなりの凡作でした。設定だけは、イスラム系テロリストだ、愛国主義の過激派だといっちょ前だったんですけどね。

ザ・クレイズ [VHS]

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