エクスペンダブル・ミッション

原題は'Skin Traffik'(別題'A Hitman in London')。ゲイリー・ダニエルズ主演の英国製クライムアクションです。“エクスペンダブル”と名乗るだけあってキャストが豪華で、ミッキー・ロークエリック・ロバーツ、ドミニク・スウェイン、マイケル・マドセンダリル・ハンナジェフ・フェイヒー、アラン・フォードといった面々が出演。監督・原案・撮影・編集・製作・スタントを兼ねてるアラ・パイアヤという人は、これまでは自ら主演も演ってたよう(嫌な予感…)。

“仕事”の途中、誤って組織の大物の娘を射殺。それから半年、裏通りに身を隠していた殺し屋のブラッドリー。だが、街をうろつくロシア系ギャングに因縁をつけられ、彼らが仕切る売春組織に殴り込み、その流れでコールガールのアンナを助けたのだが…。

この後は、アンナから妹の行方を探して欲しいと頼まれる主人公。だが、彼が動いた事で組織からの追っ手が…という展開です。

でまあ、案の定アクション映画好きの小金持ちのボンクラが“俺も映画が撮りたいぜえ!”とセンスの無さも省みずに作った作品でした。

アクションは頑張ってるものの、構図&編集はかなり雑。それよりヒドいのがセリフ関係で、カッコつけ&勿体ぶってるだけで中身が無く、全てが二言三言多いという。おかげで、それセリフ一個、いや絵で見せるだけで済むんじゃないかというシーンが連続、間延びしてる印象に。

そして、こちらも予想通りに、前述の豪華キャストもほとんどが小遣い稼ぎの少ない出番で、大概が丸ごとカットしてもいい代物。

それらが積もり積もって、大した話じゃないのに見ている方はストーリーが追えなくて混乱してしまうという。

逆に、普段ならカットされそうな、ゲイリー・ダニエルズのアクションが丸々残っていて、彼が雑魚どもをバッタバッタと倒すシーンはスピーディかつ迫力がありました。まあ、こちらも変な構図や編集のせいで、ヒャクパーすごいとはならないんですけどね。

こんな感じで、ゲイリー・ダニエルズのファンなら、という凡作でした。

あとIMDbを見たら、ドミニク・スウェインの出演作が今年に入って激増しそうなのにビックリ。一体何があったんだろう? 映画に出る前に、もうちょっとビジュアルのメンテナンスをやった方が良いとは思いましたが、頑張って欲しいですね。