スティーヴン・キング 血の儀式

スティーブン・キング 血の儀式 [DVD]

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原題は'Mercy'。かつて1980年代版「トワイライト・ゾーン」(いわゆる「新トワイライトゾーン」)の一エピソードとして映像化された事がある、スティーヴン・キングの短編『おばあちゃん』を映画化したホラーです。主演は「ウォーキング・デッド」のカール少年こと、チャンドラー・リッグス。共演はフランシス・オコナー、シャーリー・ナイト、ディラン・マクダーモットに、「彼女はパートタイムトラベラー」のマーク・デュプラス。監督は「エクトプラズム 怨霊の棲む家」のピーター・コーンウェル、脚色が「1408号室」のマット・グリーンバーグです。

優しかったマーシーお婆ちゃんが発作で倒れ、それ以来暴れるようになった事に心を痛める少年ジョージ。それから一年後、預けていた施設も匙を投げ、自宅介護するハメになった事で、ジョージは母や兄と共にウエストバージニアの実家へ向かうが…。

実はこの家、マーシーの夫が斧で自分の頭をかち割って死ぬという忌まわしい事件が起きていた。実家住まいの叔父から“お婆ちゃんは呪われてる…”と聞かされた少年は…という展開です。

前半戦は、老人介護の現場を恐ろしげに見せてるだけじゃないか、という印象。実際、原作自体がキングの少年期の実体験を下にしてると思われるので、それは悪くないとは思いますが、ホラーを期待するとアレレ?みたいな。

で、お婆ちゃんの狂気の裏に潜む真相…、まあ原作を既読の方はもちろん、予告編を見れば察しはつくとは思いますが一応伏せます。その真相が徐々にわかってきてからはテンポアップ、怖さもヒートアップ…した…かなあ?

キングの中短編といえば、映画のネタの宝庫なワケですが、コレは話の膨らませ方に失敗しちゃったんじゃないでしょうか。というか、この監督に才能の限界が…。

主人公兄弟のユーモラスなシーンや、“お爺ちゃん”役のクリス・ブラウニングのイイ顔具合等、悪くないトコもあるんですけどね。

スケルトン・クルー〈3〉ミルクマン (扶桑社ミステリー)

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※原作収録
トワイライト・ゾーン(新)4 [VHS]

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「新トワイライトゾーン」はDVD化されてませんね。
エクトプラズム 怨霊の棲む家 無修正版 [Blu-ray]

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