Zネーション - ［SAMPLE］ビデオながら見日記

原題も'Z Nation'。何とあのアサイラム社がTVシリーズの製作に進出！「ウォーキング・デッド」に便乗したのか、SyFyで放映されたゾンビアクションです。ただし、メイン監督が「ドラゴン・アイズ」のジョン・ハイアムズで、クリエーターの一人が「U.M.Aハンター」「ゾンビ・クロニクル2」の脚本家、クレイグ・イングラーという残念なお知らせ…。さすがにこの布陣では心許ないのか、「デッド・ゾーン」「ユーリカ」のプロデューサーだったカール・シェイファーも製作に名を連ねていますが。主演は「マキシマム・ソルジャー」のトム・エヴェレット・スコットで、DJクオールズやマイケル・ウェルチが共演。ビル・モーズリーやハロルド・ペリノーもゲストで登場。演出には、英国リメイク版「プッシャー」のルイス・プリエト、「マンモス」のティム・コックス、そしてアサイラムでゾンビものならこの人！のニック・ライオン等が参加してます。

今回はファースト・シーズン全十三話のところ、八話までをサンプル版で見させて貰いました。

全米にゾンビウイルスが蔓延してから三年。政府や軍の機能がほとんど壊滅する中、数少ない生存者たちが集うニューヨーク郊外のキャンプ地に、デルタフォースの生き残りというハモンドが一人の男を連れてやって来る。ゾンビに噛まれてもゾンビ化しなかったこのマーフィーという男を、カリフォルニアにある研究所まで護送するというハモンドは、協力者を募るのだが…。

お話は、北の果てにあるNSA基地でただ一人生き残ったDJクオールズの指示を仰ぎながら、人類生存の鍵を握る男を連れて、「水戸黄門」よろしくニューヨークからカリフォルニアまで全米各州を横断し、ゾンビはもちろん、他の生存者集団とも戦ったり、仲間が死んだり加わったりを繰り広げる、だけ！の展開です。

「ウォーキング・デッド」みたいな、極限状況でのシリアスドラマみたいな要素はほとんど無い代わりに、あるのは製油所での油塗れゾンビ、“シャークネード”ならぬゾンビ竜巻、ゾンビと宗教、ゾンビ射撃大会、無数のゾンビが津波のように押し寄せる“Zunami”等々のイイ絵！

どうせアサイラム作品なんだから、真面目なドラマを作ろうとしてもグダグダで単に辛気クサいモノになるだけ。実際、回想シーン等でソレっぽくなる場面が始まるとやっぱり…な事になっちゃってたので、この構成は悪くないと思いました。

おかげで深みみたいなモノは皆無ですが、ゾンビ映画に真面目なトコなど不要！とにかくゾンビが暴れて、バンバンぶち殺されるシーンだけ見たいぜえ！な方にはオススメ、かな？

ゾンビの動きがノロノロ系かと思えばダッシュしてきたりといい加減だったり、“旅の仲間”の中にわかりやすいカワイコちゃんがいれば…とか思ったりはしましたが、少なくとも想像したよりはちゃんとした出来だったと思います。

※シーズン最終話まで見たので追記。

意外にも最後までそれなりに出来てました。セカンドシーズンも作る気満々(w。一番コワかったのは、ゲストで登場したケリー・マクギリスのビジュアルが「ステイク・ランド戦いの旅路」の頃より更に大変な事になってたトコ。いや、多分彼女だと思うんですが、確証が持てないくらいに…。