デッド・キャニオン

原題は'Red Canyon'。ノーマン・リーダスが出演しているアクションスリラーです。他のキャストは脇役レベルの人ばかり。監督もこれが処女作で、ハリウッドで美術関係の仕事をしてる人のよう。

仲間たちを連れ、七年ぶりに帰郷したデヴォンとレジーナの兄妹。実は七年前にこの地で忌まわしい事件に見舞われ、その時の記憶を無くしていたレジーナだったが、かつての知り合いと再会するうちに思い出していって…。

記憶が甦ると共に、都会から来たバカ者たちを標的にした大殺戮ショーがスタート!?みたいなお話だったのですが…。

本職が美術関係の監督だけあって、ロケ地ユタ州の荒野をバックにした遠景等、映像は一枚絵としてキマってました。

しかし、話の進め方、説明の仕方がマズい事、マズい事。話の鍵になってる七年前に何が起こったのかは、ヒロインのフラッシュバックとして小出しにされる構成なんですが、その出し方がマズいモンだから、ミスリードを誘うとかそういうレベル以前にさっぱり要領を得ない。おかげで殺戮ショーが始まっても、何故そういう状況になったのかすらよくわからず、盛り上がりようが無い、みたいな。

実際、人はバンバン死ぬものの、直接的には見せてくれないわ、スローは多用し過ぎだわで、ホラー映画的な楽しみ方も出来ない。何故だか内蔵は飛び散り捲るんですが(w。

で、驚愕の真相が明かされるても…。最後まで引っ張るほどの中身でもなければ、じゃあ何故戻ってきたんだよ…みたいな感じで…。

感情移入出来そうなキャラも皆無。エロ方面のサービスも薄くて、ノーマン・リーダスも仕事を選べよ!と言いたくなる凡作でした。