バレット&チェイス

原題は'Бригада: Наследник'(英題'The Legatee')。ロシア製のサスペンスアクションです。主役のアンちゃんは全然なじみの無い人ですが、「SOLDIER ソルジャー」のイゴール・ジジキン、「タンカー・アタック」のエカテリーナ・グーセヴァが出演してます。監督・脚本の人も全く知らない人。

十年前、マフィア同士の抗争でボスだった父を亡くし、母に連れられてニューヨークへ逃亡したイワン。十八歳になった彼は、友人と組んでのビジネスに失敗してしまうが、父がモスクワに資産を残しているのを知り、穴埋めにと母に黙って帰国してしまう。だが、それを父の仇が見逃すはずもなく…。

この後は、マフィアに友人を殺された主人公が、かつての父の相棒の助けを借りて復讐!?という展開です、一応。

でまぁ、主人公の年齢設定を考えると若年層向けに作られた作品なのかなと思うんですが、それにしては、いかにロシア製とはいえ垢抜けしなさ過ぎなモッサリした作品でした。

まず気になったのが、ちょっと隙を見せるとすぐにBGMが無音になってしまう事。基本的に良くも悪くもチャラチャラした作りの作品なので、もの凄く気持ち悪く感じてしまう。まぁ、流れるBGMにしたって大してカッコ良くはないんですけどね。

で、主人公も、ハリウッド製の作品を基準にすると、本来なら主人公にコバンザメ的にくっついてるお調子者か、金に物を言わせて学園を牛耳る悪役がお似合いというルックス。更に、ニューヨークで出来たアメリカ人の相棒も、どうみてもロシアのモッサくてダサいアンちゃんだし。

せめてアクションくらいは、ロシア映画お得意の豪快さでせめてくれたら良かったんですが、こちらの見どころも薄め。クライマックスのスタントなんて、結構スゴい事をやってる風なのに、撮り方が下手だからちっともカッコ良く見えない。

お話の方も大した事無いし、良いトコと言えば出てくる女優さんたちが皆ソコソコのハイレベルな事くらいという、かなりダメダメな凡作でした。