キラー・ハンター

原題は'Rites of Passage'。「フロントミッション」のウェス・ベントリー主演によるアクションスリラーです。共演は「ブラッド・アウト」のライアン・ドノフー、「秘密の花園」等の元美少女子役であるケイト・メイバリー、「ダブル・トリガー」のブリアナ・エヴィガン、更にスティーヴン・ドーフクリスチャン・スレーター! 監督・脚本は、「ハートブルー」の脚本家W・ピーター・イリフです。

南カリフォルニア。かつてこの地に住んでいた先住民チュマシュ族の研究を続けるナッシュ教授の講義を受けていたネイサンは、自分が暮らす農場にチュマシュ族の遺跡がある事を語り、そこで彼らがおこなっていた儀式の再現をしようと、教授やクラスメイトたちを誘うのだった。だが、農場には独自にチュマシュ族に傾倒しているネイサンの兄ベニーも暮らしていて…。

お話的には、過去に色々あって現実逃避していた兄貴(ベントリー)と居候(スレーター)が、我が“居留地”に踏み込んできたバカ者たちに怒り心頭して襲ったり、先住民の血を引く弟のガールフレンドを狙ったりという、よくあるスラッシャースリラーみたいな展開です、一応。

で、本作がユニークなのは、襲う側も被害者側も、先住民が儀式に使用していたチョウセンアサガオから作ったハーブティーによってぶっ飛び捲り、幻覚見放題の状態でワーキャーやるという点。

元々ヤバげな眼力なのに更にアブない雰囲気を漂わすベントリー以上に、ブッ飛び過ぎて常にヌイグルミと会話しながらショットガンをぶっ放すスレーターはかなりヤバイ。でも、完全な悪役というわけでもないし、四六時中トリップしてるキャラだからなのか、ムチャクチャやってる割りにはどこかコミカルさすら感じてしまいます。

逆に、そのせいでスリラーとしての迫力みたいなのは薄くなっちゃった。同じく、エロ度もグロ度も、ビーチでのバカ者たちのバカ騒ぎぶりも、トリップ映画としても中途半端な印象で、その辺が残念だったかな。

まぁ、ここ最近では一番活き活きとしているスレーターを見たい方なら、といった所でしょうか。

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