ボルテージ

ボルテージ [DVD]

ボルテージ [DVD]

原題は'Amsterdam Heavy'。今度は、マイケル・マドセンがオランダに出稼ぎして撮られたクライムバイオレンスです。オランダ側のスタッフ、キャストは全く知らない人たちですが、アリスター・オーフレイムセーム・シュルトが出演してます。

タイ・バンコックからアムステルダムの空港に着いた貨物カーゴの中から、突然スキンヘッドの男が飛び出してくる! 薬物を大量に打たれ、バンコック以前の記憶が曖昧な男は空港から逃げ出し、腕に直接刻まれた電話番号を頼りに、ある女性に接近するが…。

彼の背後にはアムステルダムの組織が! 記憶を取り戻すべく、女性と共に奔走するうちに、次々に追っ手が…という展開です。

オランダ、タイという格闘技大国二つが舞台という事でも気づかれるかと思いますが、アクション好き、格闘技好きなアンちゃんたち(どうやら普段はスタントマンをやってる人たちみたい)が、俺たちでもヴィン・ディーゼルジェイソン・ステイサムみたいなイケてるアクション映画が作れるぜ!とばかりに、一生懸命作った作品、なんじゃないかと。

ただ、その熱意は買えるものの、如何せん作りの方は素人クサい。前述のスキンヘッドの男が飛び出す所から始めればインパクト大だったのに、その前に思わせぶりな回想やら裏社会のアレコレから見せるモンだから、いざ主人公が登場してもコイツ誰?状態に。

そんな感じで構成はダメだし、演技も下手。更に主人公の設定上、やたら記憶のフラッシュバックが入ってくるから、前半戦は中々話に乗っていけない。

肝心のアクションも、格闘戦も銃撃戦も用意されてるんですが、構図等、こちらも撮り方が下手なせいで迫力不足。カーチェイスならぬ自転車チェイスしながら銃を撃ち合うシーンなんか、上手い人が撮ったら面白くなりそうだったのに。

一応、主人公の記憶が戻るにつれて、見ている方にも話の内容がわかる作りにはなってはいます。しかし、問題点が山積みなのは変わらないワケで…。

そんな感じで凡作。ちなみにマドセンはここでも超省エネ演技(w。出番も何しに出てきたのかわからないくらい少なかったです!