闘魂先生 Mr.ネバーギブアップ

原題は'Here Comes the Boom'。「Mr.ズーキーパーの婚活動物園」に続く、監督/フランク・コラチ&脚本・主演/ケヴィン・ジェームズのコンビによる格闘技コメディです。共演はサルマ・ハエック、ヘンリー・ウィンクラー、グレッグ・ジャーマン、そしてジェームズ主演作の「モール・コップ」にも出演していたバス・ルッテン

授業に遅刻するほどにやる気の無いダメダメ生物教師、スコット。そんな彼が勤める高校で、予算削減の煽りを受けて、スコットの親友マーティー率いる吹奏楽部が廃部の危機に。スコットも金策に走り、外国人相手の夜間学校でバイトを始めたのだが、生徒の一人のオランダ人から総合格闘技UFCの高額賞金の話を聞きつけて…。

レスリングの心得のある主人公が賞金に目がくらみ、何と無謀にも総合格闘技に挑戦…というお話。UFC好きで知られるジェームズが自分の趣味を活かして書いたシナリオなんでしょうが、正直あの体型だけに飛躍し過ぎな感は否めませんでした。ステップワーク等、試合でのアクションは意外なくらいに様にはなっているんですが。

ただし、そこさえ目をつぶれば、総合格闘技(と言っても最初は末端レベル)のトレーニングを積むうちに、眠っていた教師としての情熱を取り戻していったり、主人公の奮闘振りを生徒たちが見て荒んでいた高校の雰囲気が次第に明るくなっていったりという展開は悪くなかった。更に音楽ネタや外国人労働者ネタまで盛り込み、更に更に、これはファンなんだから当たり前ですが、総合格闘技に対する敬意もちゃんと伝わる見せ方も出来ている。

まぁ、これまでのケヴィン・ジェームズ主演作同様、弾け切れてないというか、真面目過ぎる部分も多くて、個人的には乗り切れず。せっかくサルマ・ハエックが保険教師役なのに、全然エロいシーンが無いし!

あと、トレーナー役のバス・ルッテンの演技は悪くなかったです。むしろ彼がコメディリリーフポジションと言っていいくらいの好演でした。