ザ・トゥモロー・ワールド

ザ・トゥモロー・ワールド [DVD]
6/5レンタルリリース インターフィルム

※予告編
 原題は'Falls the Shadow'。アメリカはテネシー産のゾンビ映画です。スタッフ、キャストは全く聞いた事が無い人たちですが、監督のスティーヴン・ベリーッサ以下、同じ名字が並んでるから、ホントの自主制作作品ではないかと。
生物兵器によって壊滅してしまった世界。特殊部隊隊員のマイケルが帰郷した時には、愛する妻は狂信的集団によって殺され、一人娘もさらわれていた。義父とともに娘の奪回に向かうマイケルだったが…。
エリオットの詩の一節から始まり、白人至上主義の狂信的カルト集団に捕まった黒人女性が火あぶりにされる絵から、テネシーらしくカントリーソングをバックにメインキャストを見せていくオープニングと、意外にも結構強烈な始まり方。
お話は、前述の義理の親子と並行して、流れ者の男が黒人の母子や美女(ヌード有)といった様々な生存者と出逢っていく様子を描いていく展開で、こちらも低予算の割りには荒んだ終末世界観が出ていて悪くなかったです。基本的なテイストは、B級娯楽映画というより、インディーズのロードムービーに近い。
ただ、これは悪い意味で自主映画っぽいというか、何の説明もなく二つの話をいきなり見せられるモンだから、中々話に乗っていけなかった。役者も誰が主役かすぐにはわからないハナの無さだし。そりゃ、ゾンビ映画なんだからこういう設定なんだろうな、という察しはつくんですけどね。
で、最終的に二組が合流、カルト集団に殴り込み!となるワケですが、ここで低予算なのがモロに出て、アクションとしてもゾンビホラーとしても正直迫力が足りなくて残念な感じに。
雰囲気が悪くないだけに、ちょっと残念な作品でした。予想したよりは見どころがありましたけど。