ミッション・トゥ・アビス

ミッション・トゥ・アビス [DVD]
5/2リリース プライムウェーブ・ネクシード

原題は'Super Tanker'。「フレネミー 史上最悪の無計画男たち」のカラム・ブルー主演のSFパニックです。共演はベン・クロス、「エンジェル・アポカリプス」のサラ・ブラウン。監督・脚本は「人喰い怪物ゴブリン」のジェフリー・スコット・ランドーです。

冷戦時代に封印されていた、触れるもの全てを破壊する恐怖の物質“アイス10”。一旦放出されれば雲となって広がり、地球を千年間も氷河期に変えてしまうというこの物質を、積載したタンカーごとマリアナ海溝の奥深くへ沈める計画が始まる。だが、航海の途中でタンカーは高波に襲われてしまう。不安定な状態になった“アイス10”の一部をやむなく放出したのだが…。

おそらくは“3.11”と福島での原発事故を見て作られたのではないかと思われる作品。“アイス10”なんていうワケの判らない物質になってますが、見れば核の暗喩なのは明らか。違うかも知れませんけど。

というのも、不安定になった物質を制御するのに借り出されるのが、原発の専門チームなんですよ。過去に傷を持つ彼らと責任者の軍人たち、更には計画の責任者である元CIAのエキスパートがああだこうだと揉めながら事態の対応に追われる。その間、漏れちゃった“雲”は飛行機やら客船やらを破壊しながらハワイへ…という展開です。

で、いつもマヌケにもほどがある北米製TVムービーに目くじらを立てるのは大人気ないかも知れませんが、どうしても日本人はそういう風に見てしまうわけで…。それでいくと、色んなシーンでどうにも命の価値の描写が軽過ぎる感が…。

オチも、アメリカらしいと言えば“らしい”ですけど…。まあ、基本的に凡作でしたね。役者たちは熱演してましたが。

ベン・クロスといえば、こういうのも出ます。