オズの魔法使い
原題は'The Witches of Oz'。あの『オズの魔法使い』をリイマジネーション、TVミニシリーズとして映像化した作品です。レンタル版はそれを二巻に分けてのリリースです。それはイイんですが、監督がアサイラム出身で独立してからも「サイボーグ・シティ」なんかを撮ってるリー・スコット…。主演も「サバイバル・リゾート」のポーリー・ロハスと、これまたアサイラム卒業生な「ブレイブ・サーガ ドラゴン戦記」のイライザ・スウェンソンで…。ただし、彼女たちの脇を固める役者たちが、ランス・ヘンリクセン、ビリー・ボイド、ショーン・アスティン、ジェフリー・コムズ、ミア・サーラ、そしてクリストファー・ロイドと妙に充実してます。
カンザスの田舎町で子供たちに本の読み聞かせをしている女性、ドロシー。何と彼女が書いた児童小説がエージェントの目に留まり、挿絵画家のアラン、飼い犬のトトと共にニューヨークへ招かれる事に。だが引越して以来、慣れぬ環境のせいか、夜な夜な異世界を舞台にした奇妙な夢を見るようになったドロシーは、それを新作として書き始めて…。
要するに、あちこちに改変はしてありますが、あのオズの国から記憶を消されて帰ってきたドロシーが成長。しかし西の魔女の魔の手が現実世界にも…。そして、ドロシーの周りには人間に変身したかつての仲間たちが…というストーリーです。
で、こういうあらすじは、始まって10分もすれば察しがつくもの。ああ、コイツが実はアレが変身してんのね、みたいな。ところが、やっぱりこの監督、演出が超ヘタクソで、ドロシーが記憶を取り戻すまでを、何と前編の一時間半丸々引っ張っちゃってる。おかげで見てるこっちはイライラしっ放し!
そして、後編になってようやく魔女とのバトルが! と思いきや、これまた更なるドロシーの秘密が…というチンタラした展開。しかも、それで明かされる秘密もちっとも意外性が無いものだし、肝心のバトルもアサイラム作品よりは多少マシかなレベルのCGなので迫力無いし。
まぁ、脇役たちの面子がスゴい分、絵自体は持ってる、かな? やっぱり途中で飽きちゃうよなぁ…みたいな感想しか浮かばない凡作でした。
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