ドラゴン・スレイヤー 伝説の勇者パラディン

原題は'Paladin: Dawn of the Dragonslayer'。ドラゴン退治に燃える若者を描いた中世ファンタジーです。コレもスタッフ、キャスト共に聞いた事の無い人たちによる作品。

中世。断崖絶壁の牧場に暮らす山の民。そこに三年ぶりにドラゴンが襲来する。退治に向かったものの、逆に父親を殺されてしまった牧夫のウィルは、復讐を誓って領主であるスターリング邸を訪ねるのだが…。

アメリカ製の作品ですが、ロケ地はアイルランド。だからもう舞台の雰囲気が抜群! ドラゴンのCGも、登場するのは一匹だけですが、かなりカッコ良いデザイン。全体の雰囲気も非常に真面目で、好感の持てる始まり方。

で、修行の為に里に降りる主人公、ってトコまでは良かったんですが、ここからがちょっと…。普通なら老魔術師やかつての剣豪を師に仰いで…というパターンのところが、そういう爺様が出て来ない…。代わりに稽古をつけるのは、何故か領主のお姫さま。彼女と主人公が身分違いの恋に落ちるのはパターンどおりですが。

そんな感じなので、正直中盤は中だるみが甚だしい。ここが盛り上がれば更に面白くなったのに…とちょっと残念な気になる小品でした。役者たちの面構えも悪くないんで、見ていてヤな気分になる作品じゃないですが。