レッドイーグル

12/23レンタルリリース ミッドシップ

原題も'Red Eagle'。「快盗ブラック・タイガー」のウィシット・サーサナティヤン監督による、タイ製ヒーローアクションです。主演は「ランカスカ海戦 パイレーツ・ウォー」のアナンダ・エヴァリンハム。

2016年、タイ。選挙時の公約を翻して原発建設を推進する首相や凶悪な犯罪組織が蔓延る社会に突然現れたヒーロー、レッドイーグル。悪徳政治家や犯罪者たちを次々に惨殺していく彼の前に、謎の犯罪組織マトゥリは黒いマントに身を包んだ暗殺者ブラックデビルを送り込んで…。

一見「仮面の忍者 赤影」のパクリみたいですが、どうやら1960年代にタイで作られたヒーロー活劇のリメイク版のよう。で、いかにも「ダークナイト」以降に作られたヒーローものという風情で、社会派ネタやお色気も盛り込んだ大人の娯楽映画、なのですが…。

パッと見はカッコ良いショットが満載だし、アクションにもちゃんとお金が掛けられてる。でもそのアクションも、決めのところになると今更「マトリックス」? みたいなスローモーションにしちゃって迫力が激減…。

そもそも、全体の作りがヒーローものとして面白味というかケレン味に欠ける印象でした。まずはヒーローの成り立ちやカッコ良さを見せればいいのに、最初から原発問題に絡めてのヒロインのシリアスな描写やら、ヒーローを追う刑事の方に焦点を当てちゃったせいで、肝心のところがボヤけちゃってる。もちろん二人ともストーリー上の重要キャラではあるんですが、もうちょっとは上手くヒーローと絡めていけるんじゃないかと。

二時間強という長めな尺も気になるし、〆方もうーん…な感じ。良いところをあげるなら、アクションシーンでやたら首チョンパやら腕チョンパな残虐描写が頻発するくらいでしょうか。ネタとして見るなら、って感じですかね。

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※ウィシット・サーサナティヤン監督作