ストーカー

原題は'The Resident'。ヒラリー・スワンク主演のスリラードラマです。製作は何とハマー・フィルム!! 共演は「ルーザーズ」のジェフリー・ディーン・モーガン、「ザ・フォール 落下の王国」のリー・ペイス。そして、ハマーと言えばこの方! のクリストファー・リー御大!! 監督・脚本のフィンランド人はよく知らないヒトですが、プロデューサーにレニー・ハーリンが名を連ねてるから、彼と関連のある人物なのかな?

ニューヨーク、ブルックリン。河岸に立つ古い物件を改装したアパートに引越してきた女医のジュリエット。家主のマックスと次第に親しくなっていくのだが、夜になると不気味な視線らしきものを感じて…。

邦題が思いっきりネタバレしてるんで書きますけど、要するにヒラリー・スワンクが家主のモーガンに横恋慕され、監視、そして暴走!? というお話です。

はっきり言って、前にも似たストーリーの映画はあったようなぁ…という感じなんですが、それ以上に問題が多い作品でした。

というのも、序盤からいかにも怪しげな演出やBGMを多用。おかげで、肝心の恐怖シーンが来る頃にはすっかり感覚を麻痺させちゃってる。また、何故“ストーカー”がこんな行動に出たのかを描こうとはしてるんだけど、それを下手に凝った見せ方にしたせいで、逆によく判りづらくなっちゃってたり。

古びたアパートにクリストファー・リーモーガンが暮らしてるという絵だけで十分に怪しいんだから、少なくとも前半戦はシンプルな作りで良かったんじゃないかなぁ。

どうせなら、レニー・ハーリンのプロデュース作らしく、男をモンスター化させてヒラリー・スワンクとバトルさせるような、ちょい馬鹿めなホラーアクションにした方が良かったんじゃないでしょうか。

そんな感じで、キャストが良い分、最後まで見られはするんだけど、米本国でも酷評されたのも納得出来る大凡作でした。