CLONES クローンズ


11/2レンタルリリース プライムウェーブ・ネクシード

原題は'Depositarios'。メキシコ製の近未来SFドラマです。スタッフ、キャストはあまり聞いた事のない人たち。

2020年代末のメキシコ。ある科学者が人間のクローン化を実践した事で、人々の暮らしは劇的に変化していた。そんな中、元恋人の覚醒前のクローンを盗み出した青年がいて…。

非常に真面目に作られた作品でした。映像からも一定の予算がちゃんと掛けられたのがすぐに判る作り。

内容の方は、前述の青年が一応の軸にはなってますが、実際はクローン人間に反対するテロ組織や人権組織、悪用する犯罪者、それを取り締まる警察や役人たち、そしてマスコミといった複数の登場人物が絡み合いながら進んでいく群像ドラマという趣き。

で、ですね。最初に書いたように真面目には作ってるんですが、この監督、クローン人間の基本的な設定や映画の中でのルール(基の人間が死ぬとどうなるか等)、更には各登場人物の説明があまり上手く出来てないんです。だから話がパッと頭に入ってこないし、それが進んでも底浅の薄味にしか感じられない。要するに引きこまれるモノが無いという印象。

これは、出てくる俳優たちになじみが無いのも一因かとは思います。皆それなりに濃い顔はしてますが(w、出てくる度にコイツ誰だっけ? 状態になってしまう。

それと、ちょこちょこ出てくる情報系の端末やインテリア、ファッションみたいなヤツで近未来的に見せるトコがことごとく安っぽくてダサい(w。この辺が映画全体のイメージを象徴してたなぁ。

うーん、前に紹介した「世界侵略2012」も似た印象だったですけど、今のメキシコ社会の情勢を考えたら、それを反映させるなりして、もっとリアルでシリアスでギラギラした面白い映画が作れそうなモンなんだけど。実際、メキシコの映画界はどうなってるんでしょうか?

CLONES クローンズ [DVD]

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