エアポート1978 運命の決断

エアポート 1978 運命の決断 [DVD]

エアポート 1978 運命の決断 [DVD]

原題は'Westflug - Entfuhrung aus Liebe'(英題'Destination: Freedom')。アルバトロス発の「エアポート」シリーズ最新作は、何と冷戦時代を背景にしたドイツ製の実録TVムービー。主演は「デイ・オブ・デスティニー」のゾフィ・フォン・ケッセル、「バニシングレーサー」のヘンドリック・ドゥリン、「エアポート2010」のオリヴァー・モムセン。監督は「スカイ・クラッシュ」のトーマス・ヤオホです。

1978年、東西冷戦下の東ドイツ。一児の母でウェイトレスのアンニャは、職場のカフェで西ドイツから来ていた実業家ミヒャエルと出逢い、恋に落ちる。だが、かねてから同じカフェで働くユルゲンを反乱分子としてマークしていた当局は、彼と親しいアンニャたちの調査も始めるのだった。そんな状況に、ミヒャエルはアンニャ母娘を西ドイツに連れ出す事を決意。ユルゲンも協力しての亡命計画を立てたのだが…。

こんな感じで、前半は当時の東ドイツ人の生活や自由への憧れを背景にした三角関係、メロドラマの色が濃い展開。BGMも判りやすく過剰なくらい叙情的なノリ。

中盤戦からは亡命へのスリリングな展開が始まり、ポーランド発の旅客機をハイジャック! ようやく「エアポート」らしい流れに…と思ったんですが…。

ぶっちゃけて言うと、ハイジャックの話はホンのちょっと。邦題からスカイパニックものを期待する(しますよねぇ、普通)と完全に肩透かしを食らう展開でした。

ただし、実話ベースだからというのもあるんでしょうが、単純に亡命成功! 西側バンザイ!! ってな話じゃなくて、後半戦は実はその結果…というところまでじっくり描く、あくまで個人レベルの話なので国際紛争レベルのスケールにまでは広がって行かないものの、それなりに見応えある作り。スカイパニックじゃないと判った上で見るのであれば、そこそこ満足出来る内容かと思います。

※コレの続編じゃないですよ!