GAMERS ゲーマーズ

ゲーマーズ [DVD]

ゲーマーズ [DVD]


※予告編

原題は'Геймеры. В поисках цели'(英題'Gamers. In Search of the Target')。紛らわしいタイトルですが、こちらもゲームを題材にしたロシア製のSFアクションです。スタッフ、キャスト共に聞いた事の無いヒトたち。

ロシアでのPCゲーム大会で優勝した若者たち。主催者であるゲーム会社から賞金と共に副賞として最新ゲームを貰った彼らは、帰宅して早速インストール。だがその途端、怪音波が耳を劈き、パソコンは壊れてしまう。何とこのゲームには、プレイヤーをゲームのキャラクター同様の特殊能力者にするプログラムが仕込まれていた。特殊能力を得た彼らは暗殺者集団に仕立て上げられて…。

何この、中学生が考えたレベルのオモロ設定! ゲームを利用して実際の戦闘に…という話は1980年代から無数に作られてきましたが、そのほとんどが仮想空間や別世界で…という話だったのに対し、本作は何故か特訓も何もせずに一瞬でスーパー戦士になってしまうというお手軽さ! 銃を持てば百発百中、ヤクザ相手の格闘戦も一騎当千! その理屈、理論の説明など一切無し!

話の方も、ミッション中に犠牲者が出た事で若者たちが組織に反旗を翻し…というお約束な流れ。何しろそれぞれのコードネームもバンパイアだのマックスだのといった安易さなんで…。敵のアジトに至っては巨大飛行船! カッコイイーッ!!

こんな感じなもんで、ああコレはロシアの小中学生向けに作られた映画なんだな、と思ったら、アクションシーンは結構な予算が掛けられた本格的なモノ。しかも銃撃戦では血がバンバン飛び散る! 更には、どう見てもボンクラ中学生にしか見えない主人公の一人が超ハイレベルなロシア美女とベッドシーンに突入したかと思ったら、何とオッパイのサービスが! えっ?! この映画の対象年齢って幾つなんだ?!

それにしても、こんな悪い意味でマンガなストーリーをちゃんとした映画にしてくれるのは、ある意味うらやましいとも感じました。出来もソコソコには達してるし。

ただし、途中で端折られた様な唐突な展開も多数。実はこの映画、続編があって(おそらくは最初から前後編で作られてると思う)、それとの再編集版なのではないかと。

とは言え、ネタとして見る分には十分な作品じゃないでしょうか。またしてもロシア映画界の奥深さを味わった一作でした。