神威 -カムイ- ギャング・オブ・ライフ

標的 TARGET」シリーズに続く、監督/浅生マサヒロ&主演/竹内力のコンビによるクライムアクションが二ヶ月連続リリース! 共演はパート1は河合龍之介、野村祐人、松山鷹志。パート2が松田優、榊英雄螢雪次朗。女っけは二作通して井村空美が出てるだけ。

捜査中に事故死した刑事の兄が、無法地区カイバのドン・ゲオを追っていた事を知る佐伯カイ。兄の死の真相を知るためにカイバに潜り込み強盗団の一員になったカイは、ほとんどの者が顔すら見た事の無いゲオの正体を探るのだったが…。(パート1)

まず感想を書く前に、パート1に登場する謎の親玉の名がゲオっていうのが癪に障りました(w。だって全編ずーっと誰かがゲオ、ゲオって言ってるんだもん。ひょっとしてGEOが金出してるのかなぁ? そういうクレジットは無かったですが。

内容はというと、過去のコンビ作同様の、ハードなムードの中で派手なドンパチが続く、今時貴重な男性専科な作りでした。出来も同じくらいには面白いかな。だから過去の作品が気に入った方なら、というところです。

で、出演作の度に書いてますが、ここ数年の竹内力の凝り固まった異様な表情は今回も健在。更にはちょっとした動き、あるいはセリフ回しすらぎこちない感じに。もう見ていて心配になってしまうレベル。

それを考えると、実質的主役を河合龍之介演じる弟の方に回して、力の出番は回想シーンのみにしたパート1の構成は考えたなぁと。

そしてパート2も、力が無法地区カイバに関わったいきさつを描く前日譚という内容。おかげで力はでずっぱり、痛々しさは全開なんですが、こういう単純に時系列を追う話じゃなく、構成に変化をつけて映画的に見せようという努力は買いたいと思えました。

また、力がそんな風だからか、脇役陣の多少やり過ぎにも思えるオーバーアクトも面白く感じられる。特に野村祐人と榊英雄ははしゃぎ過ぎ!! いいぞ、もっとやれ!!

とにかく、映画、Vシネマ、TVドラマ問わず、今の日本じゃホントに貴重となった、ストレートなクライムアクションを作ってくれるこのコンビには今後も期待したい、ってトコです。