ザ・テロリスト

THE テロリスト [DVD]

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※予告編

原題は'Rampage'。現代のサイテー映画王、ウーヴェ・ボルが監督・脚本で放つバイオレンスアクションです。主演はブレンダン・フレッチャー。ボル映画の常連、マイケル・パレも出演してます。

同居している親からは嫌味を言われ、バイト先ではなじられ、ちょっと入った店でもトラブルを起こし…という日々を過ごし、ストレスを溜め込み続けていた青年ビル。ある夜、テレビから流れる社会不安を告げるニュースから“メッセージ”を受け取った彼は、翌朝すっきり目覚めると完全武装を施し、街で無差別な大量殺戮を開始した!

こ、これは…!! IMDbで今日現在6.0点というのもウソじゃない、マジメな意味でボルの最高傑作なのでは!?

ボル映画の特徴と言えば、ガチャガチャうるさい映像と意味不明の脚本と筋を通らなくする編集。もちろん本作もそれらは健在なんですが、今回はモロに電波系なヤツが主人公という事で全く気にならない、むしろ効果的な演出とも取れてしまう!

というか、朝っぱらから“お前、将来どうすんだ?”と親から注意され、“今は学費を稼ぐためにバイトしてんだよ!”とか“今日は疲れたから明日話し合おう”といった言い逃れを続ける、完全ボンクラな主人公の姿はリアルですらある!

この辺は身に覚えのある方はイヤ〜な気分になる事間違い無し。逆にそういう方は、その後の展開では確実にスッキリ出来るはず。だってもうホントに無差別かつ延々と殺していきますからね。そしてこの殺戮シーンの途中では、何とボルの現代社会批判まで!?

思うに、この映画ってある意味、究極のすねかじり男であるボルの私映画なんじゃないかと。そうじゃなきゃ、あのヘタクソなボルにこんな的確な演出が出来るはずが無いもの。主演のフレッチャーの顔も心なしかボルに似てるような気が…。

まぁ一般的に見れば、そこまで大した出来ではないかも知れません。主人公が凶行に及ぶ理由みたいなのがスッパリ抜け落ちちゃってるし。でも確実にある一定の層には響く映画なのではないでしょうか。とりあえず、三十、四十過ぎても親のすねをかじりながら、“オレのうだつがいつまで経っても上がらないのは社会が悪いんだ!”とグチってるようなボンクラ男子たちは必見だと思います。