ミッシング 消された記憶


6/4リリース SIMカンパニー

原題は'The Girl in the Park'。シガニー・ウィーバーケイト・ボスワース主演によるサスペンスドラマです。共演もアレッサンドロ・ニヴォラケリー・ラッセル、デヴィッド・ラッシュ、イライアス・コティーズと充実。それもそのはず、「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」の原作・脚本、ハリウッド版「イルマーレ」の脚色を手掛けてきたデヴィッド・オーバーンの初監督作なのです(もちろん脚本も)。

十六年前、つい目を離した間に三歳の娘が公園で行方不明になってしまったジュリア。それ以来、夫とは離婚。残った息子の結婚が決まったものの、心を閉ざしがちな日々を過ごしていた。そんな時、勝手気ままに生きてきた若い娘ルイーズと出逢ったジュリアは、何故か彼女に娘の面影を見て…。

IMDbのジャンルもドラマになってるし、見る前からドラマ色の強い内容なんだろうと予想はしていました。実際、彼女はいなくなった娘? それとも…みたいなミステリー仕立ての作りではなく(そういう部分も一応はあります)、見知らぬ人間との出逢いで少しずつ心を開いていく一人の中年女性の姿を描いたヒューマンドラマでした。

それと、これも見る前は、いかにも脚本家出身の監督が作りそうな、よく出来すぎたお話なんじゃないかという懸念もありましたが、最後まで静かなトーンによる登場人物の描写に重きを置いた作りで、そういうわざとらしさは皆無。役者の好演も相俟って、非常に見応えのある作品に仕上がってます。

特に、いつもはテロリスト等の怪しげな役ばかり演ってるイライアス・コティーズの意外な役柄! これはちょっと嬉しかったなぁ。

ミッシング~消された記憶~ [DVD]

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