パラサイト・クイーン

パラサイト・クイーン [DVD]

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Growth Trailer

原題は'Growth'。「ファイナル・デッドゲーム」のミルチャ・モンロー主演による寄生虫ホラーです。共演は「ジュラシック・レイク」のブライアン・クラウス。監督・脚本は「JIGSAW ルール・オブ・デス」で製作・脚本・撮影・編集を担当していたガブリエル・コーワンというヒト。

世界中の科学者が集まり、人類進化の為に遺伝子操作された寄生虫の研究施設が建てられたカティハンク島。だが実験は失敗、被験者たちも葬り去られてしまう。それから二十年。幼い頃に島から脱出したジェイミーが、研究の責任者だった大叔父が残した土地を処分する為に、仲間たちと共に島へ帰って来る。だがこの間も島民たちは滅んだはずの寄生虫と戦っていた!

二十年前の事件のあらましと寄生虫の弱点が非常に手際良く描かれた冒頭部分。「JIGSAW」シリーズの中でも指折りの凡作「ルール・オブ・デス」に関わったヒトの作品とは思えぬ出来…と感じたのも束の間、本編が始まった途端、話の破綻がボロボロと…。

寄生虫は、最初は宿主の体を活性化させるものの次第に体内のアドレナリンを食い尽くし、最後には宿主ごとモンスター化してしまうという代物。

で、劇中で描かれる繁殖スピード等を考えると、どう考えても二十年も経ってまだ寄生されてない島民がいる事がおかしく感じられてしまう。どんだけ人口の多い島なんだよ!? みたいな。

一旦沈静化していた寄生虫がヒロインの帰還で再び…か、すでに島民全員が取り込まれていて超人化していた!? のどちらかにするのが自然だと思うんだけど。

終盤の展開も完全にツメアマ状態。テンポは最後まで良いし、映像もしっかりしてるから、余り深く考えなければそれなりに…という事なのかも知れませんが。

数少ない見どころと言えるのは、ヒロイン以下、出てくる女優さんたちが無名揃いの割りにはレベルが高い事。その中ではブサい方なお色気担当の準ヒロインがいるんですが、何故か彼女が危機に陥った時に“南無妙法蓮華経”とお題目を唱え出すんですよ。もしかしてこの監督…?!