ブラッディ・ローラ殺戮の催眠美少女 - ［SAMPLE］ビデオながら見日記

2/19リリース AMGエンタテインメント

原題は'Parasomnia'。「TATARI タタリ」「フィアー・ドット・コム」のウィリアム・マローン監督・脚本による、『眠れる森の美女』をモチーフにしたスプラッタホラーです。主演の男女はほとんど無名ですが、「マイノリティ・リポート」のパトリック・キルパトリック、更にジェフリー・コムズ、ティモシー・ボトムズ、そしてショーン・ヤングが出演してます。

彼女にフラれたばかりのダニーは、友人の見舞いに行った病院で、幼い頃に遭った事故の影響で一生のほとんどが眠ったままという奇病に冒された美女ローラと出逢い、ひと目惚れしてしまう。彼女に魅かれる余り、ついには病院から自宅へ連れ出してしまうダニー。だが、彼女の深層心理は、同じ病院に収監されていた強烈な催眠術を使って連続殺人を犯した怪人ヴォルプによって支配されていた!

まず、アバンタイトルでの自殺シーンのインパクトが大! そして、話のキモである悪夢の世界や、殺人鬼に操られた者たちのおぞましい姿とその殺戮シーン等々、余り予算規模の大きくない作品にしては相当に頑張ったビジュアルシーンが連続します。特に最終盤のクライマックスシーンの美術には驚かれる事、まず間違い無し! ここでのジェフリー・コムズの演技も相当にキテてイイ感じでした。

ただ、お話的には、その発端となる主人公のひと目惚れとその後の行動がちょっと強引過ぎて、それがずっと引っ掛かってしまった。それというのも、主人公にそんな行動をさせるにしては、ヒロイン役のコのルックスが正直微妙なもんで説得力に欠けるんですよ。逆に、入院生活が長いせいで顔も浮腫んだという設定なら納得出来ちゃう感じなんだもん。まぁ、オッパイを見せてくれるのと、主人公が美大生かつ中古レコード屋の店員という夢見がちなのも納得させる設定だから、許してやってもいいんだけど。

全体で見れば、ホラー好きなら見て損は無い作品だと思います。