ザッツ・マジックアワー ダメ男ハワードのステキな人生

ザッツ★マジックアワー ダメ男ハワードのステキな人生 [DVD]

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原題は'The Great Buck Howard'。トム・ハンクスが製作(チョイ役で出演も)、ジョン・マルコヴィッチとコリン・ハンクス主演で贈るヒューマンコメディです。共演もエミリー・ブラント、リッキー・ジェイ、スティーヴ・ザーン、グリフィン・ダン、アダム・スコットと充実。「クリミナル・マインド」のマシュー・グレイ・ギュブラー等、TVシリーズで見かける顔もチラホラ。芸能界が舞台のお話という事で、ジェイ・レノマーサ・スチュワート、ジョン・スチュワート、ジョージ・タケイ、トム・アーノルドといった面々が本人役で登場します。こんな豪華キャストの作品なのに、監督・脚本が「エグゼクティブ・コマンド」「アルティメット・ブレイク」といったB級アクションの脚本を手掛けてきたショーン・マッギンリーというのは意外。撮影はタク・フジモトですけど。

父親から押し付けられたロースクール通いを突然やめ、自分が本当にやりたい事を探し始めたトロイは、ひょんな事から落ち目のマジシャン、ハワードのドサ回りショーのアシスタントを務める事に。やがて父親にも退学がバれ、すぐに実家に戻れと叱られたトロイだったが…。

すっかり過去の人になってしまった芸人の悲哀と、彼を観察する中で自分探しを続ける青年の物語。まるで1980年代のトム・ハンクス映画みたいな雰囲気の、品の良い作品でした。

全体の雰囲気が良いのは何といっても素晴らしいキャスティングにあると思います。特にトム・ハンクスと実子コリンが共演、しかも親子役なんてコレが初じゃないかな。

ただ、全ての面でワンパンチ不足なせいで本当の名作、傑作の域にまでは達していないのも事実。大体、ストーリーからしてオールドファッションなのは否めないし、今の映画らしい刺激的なモノは感じられなかった。

それと、主役のジョン・マルコヴィッチがちょっとミスキャスト気味なんですね。ここにもう少し可愛げのあるヒト(それこそトム・ハンクスとか)をキャスティング出来ていたら…という感じ。

それでも見て損する事は無いんじゃないでしょうか。後味も良かったです。