ジェット!!

原題は'The Fifth Commandment'。「アローン・イン・ザ・ダーク2」のリック・ユーンが製作・脚本・主演を務めた格闘バトルアクションです。監督は「ラストソルジャー」のジェシー・V・ジョンソン。共演は、その「ラストソルジャー」にも出ていたキース・デヴィッドにボキーム・ウッドバイン、更に「レック/ザ・クアランティン」「HEROES」のダニア・ラミレス、「チャンドニー・チョーク・トゥ・チャイナ」のロジャー・ユアンというそこそこの面子。

1976年、サンフランシスコ。中華街で果物商を営んでいた両親をチャイニーズマフィアに目の前で殺された少年チャンス。現場に居合わせた凄腕の黒人殺し屋マックスに助けられたチャンスはそのまま彼の養子となり、マックスの実の息子マイルズと共に育てられる。やがて父の跡を継ぎ、最強の殺し屋に成長したチャンス。彼の次の仕事は人気女性シンガーの暗殺。だがそのボディガードにはマックスが就いている事が判り…。

この後は義兄弟が涙の対決?! かと思いきや、主人公は仕事をあっさり拒否。ところが彼の代わりにアジア系の変態殺し屋夫婦が送られたのを知り、義兄を助ける為にシンガーがいるタイはバンコックへ…という流れでした。

とはいえ、基本的には全く意外性の無いストーリー。むしろ序盤の構成は結構マズくて、こんな判りやすい構造なのに色々盛り込み過ぎてて誰が何やってんだか中々理解出来ない。これはリック・ユーンの脚本が悪いのか、それとも監督に才能が無いのか…(きっと両方)。

というか、リック・ユーンに凄腕の殺し屋の雰囲気が全然無いのがもっと問題。まぁわざわざセルフプロデュースしてるくらいだから、自分じゃ似合ってるつもりなんでしょうけど。

監督がスタント出身だけあって、さすがにアクションは派手で、この規模の映画にしては見応えあり。お色気要員で出てくるタイのおネエちゃんたちも相変わらずカワイイし、軽く見るには十分なのかも知れません。